某ディーラー営業マンに聞いてみた。買取相場を超える下取額を引き出す条件
先日、とあるディーラーの営業マンと飲んだ席で、ちょっとした暴露話を聞くことが出来たので情報を共有しようと思います。
この営業マンとは、学生時代からの友達で卒業後も一緒に山や海に行ったりと仲良くしていて、お互いに家族が出来てからは中々会う事はなくなってしまったものの、たま~に会えば飲んだりするという友人です。
その友人は査定バカというサイトを運営している事は知らないものの、イズムが車の話をするのは好きだという事は知っているので、飲みの席ではもっぱら仕事や家族、車の話で盛り上がります。
そんな話の中で、ふとイズムがふざけて「それにしてもディーラーは、いつまで経っても買取店の査定額を超える事は出来ないよな。」と買取店の査定額を超えられない理由も知っているのに敢えてぶつけてみたところ、「そんなこともないよ。稀にだけど買取店が出せないような査定額を出すこともあるよ!」との意外な返事が返って来ました。
以前に、イズムの読者からあった相談で、下取りの方が買取りよりも査定額が上回る例という記事がありますが、この時は価値のかなり低い車を下取査定に出したところ、買取店よりも高い額が出て来たというもので、イズムの推測ではディーラーの営業マンが顧客確保、お客さんを他社へ逃がさない為にしていると判断したのですが、それ以外にも多くの理由があったのだと、ディーラーの営業マンの友人と話して理解することが出来ました。
具体的にどんな話をしたのか、買取店の査定額よりも下取りの方が高くなる条件とはどんなものなのかをお話しして行きたいと思います。
下取りの方が高くなるという事は、オートオークション相場を超えるという事に等しい
買取店で出された査定額が、もし限界値まで確りと出されていると仮定すると、それを超える下取査定額は市場相場であるオートオークションの相場を超えているという事になりますので、どんなお店も勝てない査定額という事になります。
というのも、あなたの車の相場を調べる方法でもお話ししているように、オートオークションで落札される価格が市場相場を形成しており、買取店はこの落札価格を基準に自社の利益を差し引き、買取額を提示しているのです。
例えば、オークションでの落札価格が100万円の車だとすれば、買取店の買取額最大値は90万円~95万円くらいが限界だということ。
それを超える下取額という事は、100万円や110万円ということになるので、オークションに出品しても赤字になるという事ですね。
わざわざ、赤字になるような価格で買取る業者はいないはずです。
ですから、買取額を超える下取額を出すディーラーの下取りは最強ということ。
イズムがディーラーの営業マンと話した時にこんなやり取りがありました。
査定バカ「それって、買取店がクソ安い買取額を提示している時じゃなくて?」
友人「いやいや、買取額が相場ギリギリまで出ている時でもってことだよ。」
査定バカ「そんなことしたら赤字でしょ?」
友人「赤字だけど条件がそろった時は上からもGOサインが出るんだよね。」
査定バカ「条件って何?」
ディーラーが買取相場を超える下取額を出す時の条件は3つ
ディーラー営業マンの友人が発した「条件がそろった時」という言葉にイズムは強く反応してしまいました^^;
ここから友人は、赤字になっても下取額を買取相場以上に提示する条件を「企業秘密だから教えられないよ。」何てちゃかしながらも教えてくれました。
3つの条件とは
- 即決させたい時
- 新車を購入するつもりはない人に売る時
- 他社に負けないようにする時
です。
実際の会話では、以下のような表現を使っていましたが、査定バカなりに分かりやすい表現に変えています。
友人「条件はね、あとちょっとで営業成績が目標に達成する時で買う気がないけど強引に押せば買って貰えそうなお客さんが来た時だね。」
友人「後は、時間をかけて商談したお客さんで、あと一押しって時にも下取額を高くしたりするよ。ただ、この時は値引き幅に余裕がある場合は値引き分を下取額に乗っける感じだね。」
それぞれ、具体的にどんな時(条件)なのかを見て行きましょう。
即決させたい時
即決させたい時とは、営業マンもしくはディーラーの店舗自体が営業成績があまりよろしくない時と捉えることが出来ますね。
店舗毎にもっと大きく言うと会社自体に自動車メーカーからノルマが出されている事が多く、それを達成するかどうかで報奨金などの額が大きく違って来るんです。
そういった背景から未使用車などが生まれている事は知っている方も多いのではないでしょうか?
店舗や営業マン個人それぞれにノルマはあり、毎月締められてノルマを達成出来た出来なかったと成績が付けられるわけです。
ノルマの締め日直前になればなるほど、店舗としても営業マンとしてもノルマが達成出来ていなければ追い詰められているので、そういったところに即決してくれそうなお客さんが来たら逃したくないですよね。
これが第一の条件となります。
ただ、これだけの条件だと下取車を他の買取店に出してもらっても、新車は売れるので下取額をわざわざ限界を超えて出す必要性はないですよね。
そこで、次の条件も同時に必要になるということ。
新車を購入するつもりはない人に売る時
ディーラーへ行く理由って何でしょうか?
新車を購入しようと思っている方であれば、ディーラーを訪れる理由(目的)は見積りを出してもらいたい、カタログを見たり車種の調査、新車の実物に乗ったり試乗したい、こんなところではないでしょうか。
しかし、このような理由でディーラーに訪れると下取額が買取相場を上回ることはありません。
なぜなら、あなたは新車を買いに来た人と営業マンは判断するからです。
新車が欲しい人に車を売るという行為は、営業マンじゃなくても出来てしまいますよね。
ある意味販売員で良いわけです。
新車の説明をして試乗させて見積り出して納得すれば判をもらう。
こんな状態で良い値引き良い下取額が出て来るわけがないですよね^^;
売れそうで売れない、売れなさそうだけど頑張れば売れそう、こんな状態のお客さんの方が営業マンは値引きや下取りを頑張ります。
- ふら~とショーウインドーにある綺麗な車を見て、思わずディーラーの店舗に入ってしまったお客さん。
- オイル交換や整備をしに来たお客さん。
- 車検や修理の見積りを出してもらいに来たお客さん。
ディーラーの営業マンってこういった(元々は買う気はない)お客さんに新車を売ってなんぼの世界と思っているのが本当のところなんですよね。
この様な買う気はないのに、帰る時には買う事になっている、そんな事をさせてしまう営業マンが一流と見られます。
そういったお客さんを落とす為に使われるのが値引きや下取額です。
車検の見積りを取りに来たお客さんに新車を売るって、普通に考えると車検を通そうとしている訳だから難しそうに感じますが、車検のタイミングで車の買い替えをするべきかどうかの判断基準でもお話ししているように、お客さんの中には「車検の費用を新車の購入費用に充てれば無駄がない。」などと考えている人も多いですよね。
「修理をする人も、修理をせずにこのまま売ってしまえば修理代が浮く。」こう考えている人も中にはいるでしょう。
このような潜在意識を膨らませて買う気にまでさせることが出来たとしても、やはり旦那さんを説得出来たとしても旦那さんが奥さんを説得させる材料が必要ですし、旦那さん自体も車検を通そうと思っていた車なわけですから、まだまだ乗れる勿体ないと思っていますよね。
そういった時に「そんなに価値があるのか。」「売るのは勿体ないと思っていたが今売る方がお得だな。」と思わせるための武器が、買取相場以上の下取額なわけです。
ここまでの2つの条件が揃えば買取相場を超える下取額が出る可能性は極めて高くなりますが、同時に次のような意味合いも込めて下取額を高くすることもあります。
他社に負けないようにする時
オークション相場が100万円の車に110万円などの赤字になる下取額を出すわけですから、もし買取店に査定に出したとしても「110万円何て無理ですよ。そこで下取ってもらって下さい。」と言われるので、どこまでそのディーラーの営業マンが頑張っているのかが理解出来るでしょう。
また、他のディーラーへ行き下取査定をしてもらうと恐らく「下取りは60万円です。」などと言われるはず(通常はこれくらいが下取相場なんですけどね。)ですので、この時点でそこで買おうという気持ちも薄れてしまいますよね。
前述したように、例え買取店に持ち込んでも110万円を超えることは出来ないので、他社には負けることはないわけです。
なお、上記の1つ目と2つ目の条件に当てはまらず、3つ目の条件だけに当てはまっている場合は、本来値引き出来る範囲内でその分を下取額に乗っけただけの見せかけの場合もありますので注意しましょう。
どういう事なのか説明しますね。
値引きと下取額の交渉は別々に考えること
新モデルが発表されて型落ち前になって来るなど、何らかの理由で新車であっても値引きをしてもらえる事ってありますよね。
下取車がある場合は、下取りに出すべき車とタイミングで詳しく話していますが、新車の価格交渉においては下取車を出すタイミングも重要になります。
最初から下取車があるという形で下取査定をしてもらい、査定額が出た時点で価格交渉をスタートさせると値引きと下取額のバランスを上手く営業マンにコントロールされますよ~という話しですね。
ただ、これは下取車自体にあまり価値がない時の話になります。
例えば、営業マンから交渉に入る前に「下取額は本来0円になってしまうんですが、値引きが中々厳しい車種なので、その分として下取額5万円付けておきました。」など言われてしまうと、それ以上の値引き交渉ってやり難いですよね。
下取車にある程度の価値があり、最初から下取車ありきの交渉スタートの場合は、まずは価格交渉を目一杯して最後に下取額の交渉に入るようにすれば問題ないでしょう。
なお、ディーラーによっても違いはありますが、基本的には値引き幅には限界があります。
そして、個人の営業マンに与えられた最大値引き額もある程度決められているので、値引き交渉が限界に達すれば最終的には営業マンとしても下取額を上げるしか方法はなくなるというのが正直なところなんですよね。
ただ、やみくもに下取額を上げていても上司からドヤされるのが落ちなので、前述した条件に合致する場合のみ交渉の武器として使うというのがセオリーになるようです。
ですので、買取相場を超える下取額を出させるには、必ず前述した条件に合致することが必要になるのですが、それには2つすべきことがあります。
- ノルマの締め日前に来店する
- 購入しに来たのではなく違う用でたまたま来店したフリをする
ノルマの締め日に関しては、正直なところ正確な日程がディーラーにより違うと思うので分からないですね。
ただ、店舗の締め日は末日が多いと思うので、下旬頃が良いと思います。
また、会社の締め日として決算がありますね。
これは販売店を調べれば分かると思いますので、タイミング合うようであればその時期に訪れれば良いでしょう。
購入ではなく違う用で来店したフリは、見積りを出してもらっている間などに店内の展示車などを見ながら営業マンに話しかけてみる(話しかけられるのを待ってみる)というのが良いでしょう。
店舗自体が忙しい日に行くと、フリーになっている営業マンがいない場合もあるので、になるべく空いている平日がいいかも知れませんね。
営業マンからすると、あなたは「買う気がなかったのに買う気にさせられて購入してしまった人」ですが、実際には「買う気があるのに買う気を見せないで買う気にさせられたフリをして購入した人」なわけです。何だかややこしいですが・・・
営業マンに乗せられたフリをして、興味はあるが買う気はないというところからスタートして、徐々に値段と下取車の価値を高めてくれるなら的な感じで進めて行くと良いですね。
最終的には無理やり売られちゃった人を演じれば完璧。
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