【査定バカの実話 第5話】あなたに会えてよかったねきっと私の巻

こんにちは~

イズムです^^

 

好評?のイズムの実話シリーズも第5話目となります。

前回までは悪者の話でしたが、たまには良い話を書きますね^^

 

題して、あなたに会えてよかったねきっと私の巻。

【イズムの実話 第5話】あなたに会えてよかったねきっと私の巻

 

小川(仮名)さんとの出会いは、小川さんの会社へ出張査定に行ったのが最初でした。

会社の重役の乗る車の査定で、乗り換えの手配をしていたのが小川さん。

 

見た目は180cmオーバーでラガーマンのような体つきなのに丁寧な物腰とのギャップが印象的な人でした。

出張査定の時には買取査定価格だけを伝えて、社内で検討後に返事をすると言うことでその日は終わりました。

 

 

数日後、不意に小川さんがお店へ来店され

お客さん「先日の出張査定した車両の売却が無くなった」

と言われたんですね。

査定バカ「そうですか」

「金額的にお役に立てずに申し訳ありません」

と伝えると、

 

小川さんは、

お客さん「こっちこそ来てもらったのに売りもせず申し訳ないことをしました」

 

「査定バカさんも商売なのにただ働きにさせてしまって、来てもらったんだから断るのはお伺いして・・・」

と。

律義な人だなぁと感心していると

やたらと店内を動き回って、店内の業者オークション会場へ搬送待ちの車両を見まくる小川さん。

 

お客さん「これ売り物?これは?いくら?」

と一台一台聞いてくるんですね。

その中でも一台の外車が目にとまったのか

お客さん「これは?」

と小川さん。

査定バカ「それはアルファロメオですよ、カッコいいでしょ?」

「壊れますけどね・・・」

と査定バカ。

 

すると小川さんは

お客さん「これいいなぁ、カッコいいね。」

「でも壊れるのかぁ、そっかぁ、わかったありがとう」

と帰っていったんです。

 

 

またまた後日、小川さんがやってきました^^

どうやら話を聞くと、奥様用の車を探しているとのこと。

 

色々と今ある車両の説明をしているのですが、小川さんの目線の先をみると、どうもアルファロメオが気になっている様子。

査定バカ「これは売りませんよ」

とイズムが言うと、ちょっとムッとしたのか

お客さん「なぜ?」

と真剣な眼差しでイズムの目を見るではないですか。

査定バカ「いや、本当に壊れるので一般には売りたくないんです。」

「本当に勘弁してください。」

 

すると小川さんは

お客さん「整備したら大丈夫でしょ?」

「しばらくは壊れませんよね?」

と。

 

査定バカ「新車から壊れているような車なので整備しようが修理しようが壊れます。」

「それもアッチもコッチもです。」

「整備してから納車しても、見送っている間に壊れてUターンしてきてもおかしくないような車なんですよ。」

「まさにブーメラン車なんです^^」

「日頃の行いがよく、運が良ければ壊れないかもしれませんが・・・」

「なのでオークションに出すか、直接業者へ売るかです。」

と笑いながら、諦めるように説得する査定バカ^^

 

渋々、査定バカおススメの国産車で検討することにして帰って行った小川さんでした。

 

 

さて、数日後、必要な書類を揃えてきた小川さんが来店。

しかし、アルファロメオが諦められない様子・・・

お客さん「絶対に文句は言わないから売ってほしい。」

「たとえ、納車の帰り道に故障して、ブーメラン車になったとしても文句は言わない!約束する!」

 

熱意に押されたイズムは

仕入れの金額は言えないがオークション相場を見せた上で格安であることを小川さんに納得していただくこと。

また、この場で点検に立ち会い、現状では動作に問題がないことを確認すること。

契約書は業者としての契約書の締結であること。

を条件に販売することに。

 

(外装も内装も仕上げてピカピカだったので壊れるようには見えなかったんだろうなと思います)

 

さて、無事に納車も終わり、当日中のブーメラン車になることもなく、その日は終了。

 

 

2週間程度経ったぐらいだったかな?

見覚えのあるアルファロメオが!

(きたか!)

と待っていると、降りてきたのは女性、それも美人!

 

査定バカ「いらっしゃいませ!」

と笑顔で出迎える査定バカ。

しかし!美人女性はお怒りモード。

 

女性「小川ですけど!」

「この車・・・・・

ここが・・・・

これで・・・・

なので・・・・

修理を・・・・

代車を・・・・

してください!」

 

査定バカ「はい、そうですか。」

「修理代は掛かりますけどよろしいですか?」

 

すると美人な小川さんは

女性「買ったばっかりで・・・」

「常識として・・・」

 

査定バカ「いえ、現状での販売ですし、小川さんにも説明させていただいてますよ。」

 

さらに美人の小川さんは

女性「そんなこと言ったら・・・」

「うちの親せき筋が・・・」

「○○と言って地元では・・・・」

「なんたらかんたら・・・・」

 

と不毛なやり取りが続いたのですが、

女性「親戚に言うから、明日また来るから!」

と怒りながら帰ったのでした。

 

小川さん本人ではないのでイズムも逆撫でしないように話をしましたが、やっぱりこうなったかと思ったのでした。

 

 

さて、翌日。

約束?通りに美人な小川さんが来られました。

開口一番、昨日とはうって変わって

女性「昨日はごめんなさい」

と平身低頭。

 

主人に言ったらものすごい怒られて、

お客さん「査定バカさんに謝って来い」

と。

「壊れるから売らないと言い続けているのを無理やり売ってもらって、その日に壊れても文句を言わないと約束したんだ!」

それは男同士の約束。

「それを反故するようなことをしてくれるな!」

と。

 

かなり怒られたのか何度も査定バカに頭を下げる美人の小川さん。

 

こちらが申し訳なくなるぐらいでしたが、車は後日、代車と入れ替えで預かって修理をすることに。

 

小川さんご本人からも連絡があり、

お客さん「妻に対する自分の説明が不十分だったので迷惑をかけて申し訳なかった」

と。

 

ちなみに他店でもアルファロメオがあって見に行ったりしていたらしく、モノも良かったようなのです。

ただ、車屋で車を売ってくれ!と言っているのに売らない、ハッキリと壊れますと断言していたのはイズムだけだったらしくて、そこが気に入ったと。

これからも宜しく頼むと言われて、正直に言っていたことが間違いではないことが嬉しくなった査定バカでした。

 

その後もお付き合いは続き、どっちかといえば美人の小川さんがメインでしたが^^

乗り換えで3台と友人の方々にも数台、退職時にはプレゼントもいただきました。

 

 

 

業界のせいなのか、またはイズムが引き寄せているのか悪者達がよってきている査定バカでしたが、悪者たち向けの商売をしているはずもなく、まっとうな商売をしているのでお客様の多くは一般の方々でした(それが普通)

そんなお客様の多くの方に「ありがとう」といっていただいたことは今でも財産とってますし、感謝しています^^

 

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