買取店って本当に高く買い取ってくれるのか?答えはNOでもありYESでもある
買取りと下取りって聞くと買取りの方が高く買い取ってくれるというイメージがあると思いますが、これは正解でもあり不正解でもあります。
下取りよりも買取りって言われてるじゃない、と思われた方もいるかと思いますが、実は下取りも買取りも厳密に言ってしまえば同じことなんですよね。
ん??と??が並んでしまった方も多いと思いますので、確り説明しますね。
ちなみに、「車売る 下取り 買取り」とか「買取り 下取り 違い」などで検索しても全く車業界のことを知らないんだろうな~と思える方や、買取店に車を売って欲しいと思っている利害関係者(買取店や一括査定サイト運営企業)が書いた記事が多く見受けられたので、かなり偏ったものが多い印象です。
中古車業界にいた者として間違った知識を是正する意味も込めて、この記事を書いていきたいと思い筆(キーボード^^;)をとりました。
買取りと下取りの本当の違い
新車を購入して、同時に車を売ることを下取りと言います。
また、中古車を購入して、同時に車を売ることも下取りと言います。
じゃあ、買取店から中古車を購入して、同時に車を売ると買取りだと思いますか?下取りだと思いますか?
答えは、下取りですね。
下取りは、どこに売るという事ではなく、車を購入すると同時に同じ所へ車を売ることを意味します。
買取りはというと、車を購入することなく車を売ることだけをする行為を言います。
ですので、新車ディーラーに車を持ち込み査定してもらい売っただけなら買取りになるという事ですね。
買取店に売っても車を同時購入すれば下取りとなり、新車ディーラーに車の売却だけをすれば買取りとなるので、買取りと下取りって大きく違うのは、車を売る時に同時に車を買っているのか買っていないのかの違いだけだという事です。
めちゃめちゃ単純ですよね^^
要は、厳密に言ってしまうと買取りも下取りも同じということ。
では、なぜ下取りよりも買取りの方が高く売れるという印象が付いてしまっているのでしょうか?
確かにイズムのサイト内でも買取りの方が高く売れると書いている記事もあります。
これは、あくまでも一般的に下取りと買取りは全くの別物であるという認識が強いからだという言い訳をさせて下さい^^;
今言ったように下取りと買取りは全くの別物という認識で記事を書いている方が多いこと、そして、買取専門店が出て来た時に下取りよりも高く買うからうちに売って下さいという意味を込めて「下取りよりも買取り」というキャッチフレーズを付けたからだと言えるでしょう。
実際に新車ディーラーに関しては、低い査定金額しか提示しなかったという背景もあり、この様な印象が付いたのだと思われます。
しかし、実際のところは買取店でも下取りをしますし、新車ディーラーでも買取りをすることもない訳でもないので、どちらが高いとかは一概には言えないというのが実情です。
ちなみに、下取りと買取りを全くの別物と考えた場合で見た時に、下取りと買取りどちらの方が高く買い取ってくれるのか?
これは、どちらも高く買い取ってもらえないというのが答えです。
というか、多くの方が安く買い叩かれてしまっているという事ですね。
では、なぜ多くの方が安く買い叩かれてしまっているのかを説明して行きましょう。
買取専門店が生まれた背景を知ることで、なぜ安く買い叩かれるのかが理解できる
時代の流れに乗り新たな事業は次々と生まれて来ましたが、買取専門店もその一つです。
今では当たり前に車を売ろうと思った時に買取店やネットオークションなどが頭に浮かんで来るかと思いますが、この買取店って実はまだまだ歴史が浅い事業なんですよね。
買取専門店が出て来たのが1980年代の後半ですので、まだ30年余りしか経っていません。
しかし、この業界は大きなお金が動くこともあり、多くの企業が大きく躍進して来ました。
有名な企業で言うと、ガリバー・アップル・ビッグモーター・ラビット・カーチスあたりでしょうか。
これらの企業が出来る前は、買取りという概念がありません。
ユーザーは、車を購入した時に今まで乗っていた車は販売店に売るしか選択肢がなかったので、下取りしかなかった訳ですね。
時代は日本の成長期ですので、新車も中古車も営業なしでバンバン売れていました。
ですので、新車や中古車を売る為に、販売店は仕方なく今まで乗っていた車を引き取っていたのです。
しかも当時は、インターネットがない時代ですので、中古車相場何てものはあるにはあるが、今のように安定しているとは言い難いものでした。
そうなると相場150万円の中古車だとしても、下取額は60万円とか普通にあったんですね。
なぜ、そうなってしまうのかと言うと、販売店から見ると新車や中古車が売れれば充分に利益は取れますし、営業なしで売れる時代なので誰もが大忙しの時代です。
そんな中に下取車の手続きなどが入ると考えると、営業マンにとっては邪魔な存在でしかなかったということ。
だから、下取りなんてなくても良いと面倒な仕事となっていたので、買い取る意欲が小さかった、そして、中古車相場が安定していなかったので、相場が150万円だとしても買いたいという人が現れなければ、ただの場所を取る鉄くずとしか思われていませんでした。
そういった事からも正当な下取額ではなく、販売店に有利となる額でしか提示されていなかったんです。
じゃあ、違う中古車販売店にでも行って売れば良いと思っても、そこでも同じ状況ですので、思うように高く評価してくれるところはありませんでした。
今では、誰もがインターネットを通じて、愛車の相場を知ることが出来ますが、当時は知る由もなかったんですね。
しかし、そういった時代も長くは続きません。
現れたのが、業者間オートオークションです。
販売店が下取りした車は、置き場と言われるだだっ広い敷地に乱雑に並べられ、そこに買い付けに来た中古車販売店がガボッと数十台単位でまとめ買いして行くというのが主流でしたが、下取り車輌の増加に伴いこういった個別売却にも限界が来ていました。
そこで1967年にトヨタが始めたのが、不定期での中古車オートオークション開催です。
当時は今でも鮮魚市場で見るような手競りで中古車の売買が行われ、70年代には常設で中古車オートオークションが行われるようになりました。
今では、オートオークション会場は全国にあり、複数の企業がオートオークションを開催するようになっていますね。
この業者間オートオークションが出来たことで、中古車市場相場の安定化、そして中古車販売店の急増が起こりました。
今までは、中古車を仕入れられるのは限られた人たちだけでしたが、簡単に安く中古車を仕入れることが出来るとあって多くの人が群がり中古車販売店を始めたのです。
これらのオートオークションは最初の頃は、メーカー系企業が下取り車の放出を目的としていましたので、多くの企業が仕入れる場としてオートオークションを使っていましたが、ある一部の企業は中古車を売る場としても使うようになり、ユーザーから車を買いオートオークションで売るだけで儲けが出るという事に気が付いた人たちが買取専門店を始めたのです。
それがアップルですね。
買取専門店は、新しく車を購入した人に向けて下取りよりも高く買いますよと宣伝を始めて、多くの利用者を生み出して来ました。
これが1989年の事ですので、1990年代後半には買取専門店(アップルやガリバーなど)も大きく成長し全国展開をする企業も多く現れました。
では、下取りをする人は少なくなったのかと言うと、そんな事もなく新車ディーラーという肩書きや手間がないという事で、未だに多くの方が下取りを利用していましたので、販売店の下取りは相も変わらず市場相場からは低く推移していたのです。
では、買取専門店は高く買い取っていたのかと言うと、当時は下取り金額に毛が生えた程度の金額でしたね。
例えば、販売店が下取額80万円と出したものに対して、買取専門店では83万円など数万円プラスして提示していたというレベルのものです。
でも、多くのお客さんは下取りよりも高く売れたと大喜びです。
しかし、市場相場は150万円・・・買取専門店の利益は・・・そんな時代だったんですね。
もちろん、中にはこれくらいの違いなら安心できる販売店に売りたいと言いだす方もいたでしょう。
そういった方には、「今日限りの特別査定額として90万円出しますよ。」など、今でも決まり文句のように使われている言葉で即決させていましたよね。
今のように誰もが簡単に車査定の知識を付けることが出来る時代でもなかったので、こういう営業トークに多くの人が騙されて来たのだと思います^^;
では、現在はどうなのか?
市場相場150万円。
新車ディーラーの下取り額は、90万円。
上記は一例ではありますが、新車ディーラーの下取り査定も数十年前よりは相場に近いものにはなって来ていますが、今でもレベルはこんなものです。
買取店の査定額はと言うと、普通に最初に出されるのは95万円とかそんなもんですよね。
どういう事かと言うと、買取店は買い取った額とオートオークションで売却した額の差額が利益となりますので、いきなり市場相場150万円の車に対して130万円とか140万円などは絶対に出して来ません。
あくまでも最初は最低限の金額で買い取りたいと思っているので、そんなに新車ディーラーと変わりないんです。
新車ディーラーでも中古車販売店でも買取店でも、考えていることはみな同じです。
安く買える人からは安く買いたい。
みんな、こう思っているんですよ。
だから、買取店だから高く売れるだろう、出される金額は高い金額だと思い込んでしまっていると市場相場の半値とかで、とてつもない損をしてしまう事もあるということ。
この流れは、昔も今も一緒なんですね。
ですから、買取店は高く買い取ってくれるのかという質問は、NOでもありYESでもあるということ。
ちなみに、YESに当てはまる人は、
- 愛車の市場相場を理解している
- 買取店を競合させることができる
この辺の知識がある人と言えるでしょう。
市場相場に関しては、あなたの車の相場を調べる方法を読めば分かりますし、買取店の競合は一括査定やユーカーパックを使えば解決出来ますね。
車を高く売るなら
イズムが一括査定で愛車のアルファードを査定依頼してみると、最低査定額がカーチェンジA1の105万円、最高査定額はジーアフターの145万円でしたので、査定価格の差額は40万円にもなりました!
愛車を売却する際には、一括査定は避けては通れないですね^^
一括査定は業者からの電話がいっぱいなるので嫌!という方は、B to C中古車オークション(オークション形式の一括査定)のおまとめ査定がオススメです^^
連絡が来るのは1社のみなのに買取参加は7700社。
あなたの愛車を強化買取している業者を1社だけ選んで査定するならその場で相場がわかる!グーネット買取がお勧めです。
グー買取は、一括査定と併用することでいつの間にか安く買い取れてしまう業者同士の談合防止にも役立ちます。念には念をという方はどうぞ^^
もし、内容が少しでも気に入っていただけましたら、いいね!等お願い致します。
コメントありがとうございます