あなたが選ぶべきシステムはこれ!トヨタと日産、ホンダのハイブリッドの違い
突然ですが、今もっとも売れている車ランキングを発表!
- 1位C-HR
- 2位ノート
- 3位プリウス
- 4位アクア
- 5位フリード
- 6位ヴィッツ
- 7位フィット
- 8位ルーミー
- 9位シエンタ
- 10位ヴォクシー
となっています。(2017年4月の販売台数)
1位から7位、そして9位と10位までのモデルすべてにガソリンモデルとともにハイブリッドモデルが用意されているのは驚きの事実です。
一見するとハイブリッド専用車は、プリウスやアクアのみ。
しかも順位は、3位と4位です。
ハイブリッド人気も落ち着いたかのように見えましたが、実際はそうではなくハイブリッド車は、多くのモデルでガソリンエンジンとともに併売されていることが多くなって来ています。
ここで唯一、ハイブリッド車を用意していないのは、今年発売となったルーミーのみ。
搭載エンジンは、ガソリンNAエンジンとダウンサイジングターボです。
日本国内ではハイブリッド人気が久しく続いています。
6位のヴィッツは、輸出仕様では存在したハイブリッド車がいよいよ満を持して日本国内へデビューしました。
同時にヴィッツのガソリンエンジンの1500cc搭載車は廃止に。
1500ccガソリンエンジン搭載車がほしいなら、カローラを手に入れるしかもはや手はありません。
きっとトヨタでは1500ccの排気量なら、ハイブリッドの方が売れると決断をしたのでしょう。
と言うことで、今般人気を集めているハイブリッドに付いて今回は詳しくお話をしたいと思います。
3大ハイブリッドシステム
ハイブリッドシステムを大まかに説明すれば、ガソリンエンジンと電気で駆動するモーターが組み合わされたもの。
ハイブリッドシステムの定義は、2つ以上の動力源を持つものを総称して呼んでいます。
ハイブリッドシステムは、その違いからパラレル方式、スプリット方式(シリーズパラレル方式)、シリーズ方式と3つのパターンがあります。
パラレル方式は、ガソリンエンジンと電気モーターの駆動力を併用して駆動。
つまり、発進時にはトルク不足を電気モーターが補い、高速走行はガソリンエンジンで駆動し、回生エネルギーで電気を充電するシステムです。
回生エネルギーとは、減速時などエンジンブレーキがかかっている時にモーターを発電機としてエネルギーをバッテリーに蓄えることを言います。
ガソリンエンジンが、すべての回転域で駆動力となって電気モーターがガソリンエンジンをアシストするというのが特徴になります。
ホンダのインサイトがこの方式ですね。
スプリット方式は、ガソリンエンジンのみ、電気モーターのみ、そしてガソリンエンジンと電気モーターの駆動と3つの走行パターンがあるものです。
トヨタのプリウスやアクアはこのスプリット式になります。
低速走行時はモーターのみで、高速走行になるとガソリンエンジンと併用となります。
シリーズ方式は、ガソリンエンジンは発電のみ行い、駆動は電気モーターのみで行うもの。
約30年ぶりに販売台数の首位を奪還した日産・ノートe-POWERがこのシリーズ式の代表です。
それでは、メーカー別にハイブリッドシステムを見て行きましょう。
ホンダのハイブリッドシステム
ホンダのハイブリッドモデルの代表車は、インサイトです。
初代は実験的な2ドアクーペ。
そして、2代目はプリウスと真っ向勝負しあえなく敗退。
ホンダのハイブリッドシステムは、先ほど説明したようにパラレル式で基本的に全域でガソリンエンジンからの駆動力に電気モーターの駆動をアシストしたものです。
極低速ではモーターのみの走行も出来ますが、プリウスほどモーターのみで走行はできません。
このパラレル式は、ガソリンエンジンからハイブリッドに代わっても違和感なく運転できるのが大きなメリットです。
しかし、基本的にガソリンエンジンがいつも駆動しているのでスプリット式のトヨタ・プリウスには燃費でかないません。
パラレル式はモーターの数により3つに分類され、電気モーターが1つの「SPORT HYBRID i-DCD」、電気モーターが2つの「SPORT HYBRID i-MMD」、電気モーターが3つの「SPORT HYBRID SH-AWD」が、あります。
SPORT HYBRID i-DCDは、フリード・フリード+・フィットなど。
SPORT HYBRID i-MMDは、アコード・オデッセイなど。
SPORT HYBRID SH-AWDは、レジェンドや新発売となったNSXに搭載されています。
最近では、モーターのみの駆動など走行モードをボタンで選べるようになってきていますので、ハイブリッド黎明期のようなスプリット式とパラレル式の差は少なくなって来ていますね。
ホンダのハイブリッドが、今後どれだけ燃費を伸ばせるのか楽しみです^^
日産のハイブリッドシステム
日産の省エネ車は、どちらかと言えばハイブリッドよりもリーフなどの電気自動車に重点が置かれていました。
それはトヨタやホンダの2強との違いを出すための手段だったのでしょう。
しかし、世間のハイブリッド人気もあるため、日産のラインアップにもハイブリッドモデルは多くあります。
やはりライバルにあるものがない訳にはいかないのでしょうね。
日産のハイブリッドシステムは3つあります。
S-HYBRIDは、ミニバンナンバーワンの販売実績を誇るセレナに搭載されているハイブリッドシステムです。
いわゆるマイルドハイブリッドと呼ばれてるものですが、かなり簡易的なもの。
セルモーターとオルタネーターの機能が1つになったモーターで、発進時に不足しがちなガソリンエンジンのトルクをモーターの補助で補います。
スズキのエネチャージと考え方は同じですが、それよりももっと簡易的なものでハイブリッドシステムの範疇にいれて大丈夫か躊躇してしまうものです。
フーガ、スカイライン、そしてエクストレイルに採用されているハイブリッドシステムが、1モーター2クラッチ式ハイブリッドです。
前述したパラレル式ハイブリッドで、1つのモーターをエンジンとミッションの間に組み込みエンジンアシストを行うシステム。
パラレル式ハイブリッドはホンダと同じですが、日産が搭載するモーターはホンダよりもはるかに大きなモーターで、モーターのみでの走行も可能となっています。(初期のホンダ・ハイブリッドは、ほとんどモーターのみの走行は出来ませんでした。)
そして、最後3つ目のハイブリッドシステムが昨年末、突如デビューをはたしたeーPOWER。
ガソリンエンジンは、発電用で駆動力はモーターのシリーズ式ハイブリッドシステムです。
駆動はモーターのみなので、ガソリンエンジンとの駆動の切り替えがなく実にスムーズな走りが出来ます。
すっごくかいつまんで簡単に言うと、リーフのシステムにガソリンエンジンを積んで充電をしないで良くなったということですね。
トヨタのハイブリッドシステム
ハイブリッドシステムの先駆けのトヨタが採用するハイブリッドシステムはパラレル式です。
低速域はモーターのみの走行可能で、高速ではガソリンエンジンのアシストをモーターがこなしています。
このように書いてしまうとホンダとの差は?どうなのかと思われるかもしれません。
トヨタのハイブリッドシステムTHSⅡは積極的にモーターのみでの走行を可能にし、かなりの部分でガソリンエンジンのアシストをモーターにより積極的に行って、高い燃費に貢献しています。
日産やホンダのハイブリッドと決定的に違うところは、オルタネーターを共用することなく独立させて残したところでしょう。
そのため発電と同時にモーター駆動もこなせるところが大きな違いでしょうね。
スバル、マツダ、三菱、スズキなどのハイブリッドシステム
トヨタと業務提携しているスバルとマツダは、トヨタのハイブリッドシステムTHSⅡの技術供与を受けています。
独自にハイブリッドシステムを開発するには多額の資金と膨大なノウハウが必要です。
スバルとマツダはラーメン店などの暖簾分けのような感じで、トヨタから供与されたハイブリッドシステムを独自の味付けで販売しています。
マツダのハイブリッド車はアクセラに設定されており、ガソリンエンジンは、マツダオリジナルのスカイアクテイブーG・2000cc。
ウルトラスムーズな加速で、燃費では本家トヨタのハイブリッドよりは落ちるものの爽快な加速感はマツダならではの味付けでしょう。
省エネエンジンでは、ハイブリッドよりもクリーンディーゼルエンジンに開発力を注いだマツダ。
ヨーロッパで人気のディーゼルエンジンを省エネエンジンに仕立てたのです。
マツダでは、既存のガソリンエンジンやディーゼルエンジンのさらなる燃費追求が主眼に置かれています。
スバルのハイブリッド搭載モデルは、XVやインプレッサです。
インプレッサのハイブリッドは正直、本家トヨタの味付けのままのようであまり魅力が感じられないのが残念です。
やはりスバルのらしいハイブリッド車はXVでしょう。
スバルのアイデンティティのスポーツ4WDにハイブリッドを融合させたのがXVハイブリッドですね。
ターボの代わりにハイブリッドモーターをエンジンパワーのアシストにしているのがスバルらしく感じられます。
スズキのハイブリッドは、2016年にモデルチェンジしたソリオに搭載されました。
それまでのスズキは、軽自動車にエネチェージやSエネチャージのマイルドハイブリッドが主に搭載されています。
現行ソリオに搭載されているハイブリッドは、エネチャージのモーター出力をさらに強力にして積極的に発進や加速でガソリンエンジンのアシストを行い高燃費を実現しました。
スズキでは堂々とハイブリッドシステムと呼んでいますが、トヨタのハイブリッドシステムと比べると同じハイブリッドシステムと呼んではたしていいものか疑問に思います。
スズキのハイブリッドシステムは、エネチャージの進化版のようなもの。
モーターのみの駆動も可能ですが、走行距離はほんのわずか。
スズキのハイブリッドシステムでもっともお勧めなのがエネチャージでしょうね。
現行モデルでは、エネチェージの進化版のSエネチャージになりました。
Sエネチャージでは、発進加速時にモーターでガソリンエンジンをアシストします。
モーター出力はかなり小さく2~3PSと50ccスクーターほどのアシストです。
Sエネチャージは、ターボやスーパーチャージャーのようにエンジン出力を補助する過給機と同じ機能になっています。
三菱のハイブリッドカーの代表は、アウトランダーPHEVです。
正確には、プラグインハイブリッドカーになります。
ガソリンエンジン+モーター、そしてバッテリーがコンセントから充電出来て、通常のハイブリッドカーに比べさらにモーターのみでの走行を多く出来るようになりました。
ガソリンエンジンを駆動させることなく、近距離のみならばモーターのみでの走行も可能です。
最近の三菱にはない傑作車ですね。
ハイブリッドハードクロカン四駆が欲しい方にはお勧めですね。
市街地、郊外、高速、それぞれに適したハイブリッドシステムは?
市街地、郊外、高速と走行シーンによってハイブリッドシステムの違いでどう燃費がちがうのかを考えてみましょう。
市街地では、信号での停止や渋滞などあり走行スピードはそれほど高くありません。
郊外は、割とすいている道路でスピードもほどほど出せます。
高速は、高速道路なので100キロほどは出しますね。
普段使いが、通勤や買物が中心なら市街地と郊外に注目するのが良いでしょう。
週末のドライブ中心の使い方なら、高速や郊外の燃費重視でみるのがベストです。
車格がほぼ同じくらいのコンパクトハイブリッドカーであるアクサ・フィット・ノートで比較してみます。
トヨタのコンパクト・ハイブリッドカーのアクア。
ハイブリッドシステムは1500cc(直4)のガソリンエンジン+モーターが組み合わされて、100PSの最高出力。
燃費は、JC08モードで36.4km/L。
市街地で、25km/L。
郊外26.8km/L。
高速道路で、26.9km/L。
アクアは、トヨタが推進しているパラレル方式のハイブリッドで、発電機と走行用モーターがそれぞれ備わるものです。
フィットハイブリッドは、発電機とセルモーターを合わせたモーターを搭載したパラレル式でしたね。
ハイブリッドシステムは、1500cc(直4)ガソリンエンジン+モーター。
現行型にモデルチェンジされた時、モーターなどより強力なものに変わり、走行性能はNAのガソリンエンジン1700ccに匹敵する走行性能で137PS。
フィットハイブリッドの燃費は、JC08モードで33.8km/L。
市街地で、26km/L。
郊外で26.1km/L。
高速道路で、26.1km/L。
ノートe-POWERは、日産が推進する電気自動車リーフのノウハウと日産のハイブリッドシステムを融合させたトヨタ・ホンダにはない技術の日産らしいハイブリッドカーです。
ガソリンエンジンは、発電のみで駆動にはモーターを使用します。
モーターのみの駆動なので駆動力の切り替えがなく走行はスムーズそのもの。
ハイブリッドシステムは、シリーズ式でガソリン1200cc(直3)+モーターで、最高出力は109PS。
JC08モードで37.2km/L。
市街地で、25km/L。
郊外で26.7km/L。
高速道路で、23.8km/L。
3車を比べてみるとノートe-PWERは高速道路の燃費は良くありません。
駆動がモーターのみなので高速走行となると発電機用ガソリンエンジンがフル稼働するのでどうしても燃費は悪化してしまいます。
数値的にみるとライバル各社とも差がないように見せるために同じくらいの燃費性能です。
しかし、似たような数値でも走行感覚など微妙に違うもの。
ここはイズムが、独自に評価してみたいと思います。
オールマイティなのがアクア。
システム出力が3車中一番大きいフィットハイブリッドは、市街地と高速道路が得意なロングドライブに向いています。
あまりハイブリッドを意識せずにガソリンエンジン感覚で走行できるので、初めてハイブリッド車に乗る方にお勧めでしょう。
ノートe-PWERは、市街地向きです。
市街地のゴーストップでもワンアクセルの楽ちんスタイルで走れるのは有りがたいもの。
イズムの独断と偏見による最も実燃費が良く優秀なハイブリッドシステム
それでは、最も実燃費が良く優秀なハイブリッドシステムを発表しましょう。
優秀なハイブリッドシステムは、トヨタ・プリウスのスプリット式です。
さすが「21世紀に間に合いました!」のキャッチコピーで20世紀最後に登場したハイブリッド車のプリウス。
カタログ燃費は、驚きの40km/L(JC08モード)で、国内はもとより世界的に見てもナンバーワンの実力を誇ります。
市街地で、28.4km/L。
郊外で24km/L。
高速道路で、35.2km/L。
ハイブリッドカーの黎明期から現在まで連綿と続けられた開発技術は、もはやライバルが追従する隙もありません。
現行モデルでは、とうとうFFのみでなく4WDも販売され、4WDがないからと諦めていたユーザー層も取り込むことに成功しました。
やはりハイブリッドは、トヨタの独壇場といっても過言ではありません。
ライバル各社はトヨタのとの違いを打ち出したハイブリッドカーの開発に力を注ぎ販売合戦を勝ち抜きたいと思っていることでしょう。
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トヨタのハイブリッド車であるプリウスに事故が多発しています。
しかし、ホンダや日産ではハイブリッド車で事故が多くなっているということを聞いたことがありません。
プリウス自体に問題があるようにしか思えなくなっています。
通りすがりさん。
コメントありがとうございます。
確かに最近の事故ニュースは、プリウスが多いですね〜
アメリカでも一時期はプリウスが暴走したなど話題になった記憶あります。
まぁ、アメリカの騒ぎは嘘も多くアメリカによるトヨタ潰しが原因だったと推測されますが・・・。
プリウスの暴走や事故が多い理由には、走り出しでエンジン音がない、シフトレバーが分かりにくい、など色々な憶測が飛び交っていますが、車輌台数が多いというのも要因の一つかも知れません。
ただ、これだけ騒がれているのであれば、トヨタも何かしらの対応策を出すべきですよね。
無理でしょうけど、オルガンペダルの採用とか^_^;
心配なら買わない乗らない近づかないなど、消費者としてそれぞれが判断すべき時期が来たと言うことでしょう。
トヨタの車輌に関してはボディ剛性なども問題もありますから、トヨタ車のデメリットを良く理解して買うべきですね。
査定バカ