修復歴があるのか無いのかで査定額に大きな違いが出る

先日、友人から深刻な表情で

「近々、売却しようと思っていた車をぶつけてしまい、板金や塗装代が凄く高くて参っている。」

「買取額がどれくらい安くなってしまうのか不安なんだが。」

「これで事故車になってしまうのか？」

「イズムの車に関する専門知識で教えてくれないか。」

質問されました。

お答えしましょう！

こんにちは～

友人には優しいイズムです＾＾

今回のテーマは、修復歴があるのか無いのかで査定額にどれほどの違いが出るのかということです。

そもそも修復歴とは？

簡単に言えば、車での事故で修理したことを記録したものを修復歴と呼んでいます。

修復歴ありが、よく言う事故車ですね。

事故車とは通称であり、本来は事故車とは呼びませんので注意して下さい。

中古車店のプライスボードにも、事故車ではなく修復歴有りと記載されているので機会があればよく見ておきましょう。

主に車の骨格部分＝フレームを修正や補修した車の修理を修復歴（有）と呼んでいます。

ですので、かなり激しく衝突した事故の修理でないと修復歴（有）にはなりません。

スピードがそれほど出ていない時に、ぶつけて板金塗装をした程度なら、フレームまでに及ぶ修理や補修はほとんどならないので、この場合は事故で修理をしましたが修復歴の記録に付かないセーフの修理である、すなわち補修になります。

質問のあった友人の車が、フレームが歪むほどの事故なら修復歴（有）になりますし、それがなければ修復歴は記録されないので、基本的には査定にも影響が出ません。

業界的に言えば、日査協・中販連・公取協などが修復歴に関して統一基準を設けています。

それによると骨格（フレーム）部位などを交換、修復（修正や補修）したものが修復歴車（＝事故車）になると定義されています。

車の骨格部位的には、フレーム（サイドメンバー）・クロスメンバー・インサイドパネル・ピラー・ダッシュパネル・ルーフパネル・フロア・トランクフロア・ラジエターコアサポートです。

さらに詳しくは、こちらのその車ほんとに修復歴車？事故歴があっても修復歴とは限らない事実でお話しをしていますので参考にしてみて下さい。

いわゆる、おかまを掘られたと言う追突事故などで、大きな場合はフレームが歪んでしまいフレーム修正が必要になるかも知れませんね。

そうなると、修復歴有りです。

単独事故で、横転してルーフが潰れて修正・補修した場合も修復歴ありになりますね。

走行中に、ガードレールに激しく擦っても骨格部位の交換・修正など無ければどんなにひどい板金塗装でも修復歴にはならないと言うこと。

パジェロやランクルなどのバリバリ硬派クロカン４ＷＤ車以外は、モノコックボディーなので激しい衝撃が加われば車体の一部が変形して乗員へのダメージを最小限に抑える構造となっています。

そう言う意味では、バリバリ硬派クロカン４ＷＤ車（いわゆるはしご形ラダーフレーム採用車）はかなり頑丈な造りなので、コンクリートの電柱をへし折っても車へのダメージはそれほど無いことが大半です。

事故を起こしそうな方は、ラダーフレーム採用のクロカン４ＷＤのパジェロやランクルそして軽自動車ならばジムニーがお勧めでしょうか！？

修復歴有りとなると査定では？

事故の修理で修復歴がつきますと、新車に近い場合は約4割減となるようです。

新車購入で最初の車検で売却を考えられている方にはかなりきついでしょうね。

でも、この査定割合が減るのは事故を起こした直後が高くて年数が経つほどその割合は減ってゆくものです。

この減額は、3年後までは約3割減で5年後になるとその半分で1割5分になります。

年数が経つほど減額の割合は減ってゆきます。

減額部分は、年数とともに少なくなって行きますが、決して修復歴は無くなることはありません。

プロの目に掛かれば、修復箇所はすぐに分かるものです。

ただ、かなりの熟練された板金職人が施した修復の場合、査定のプロが見ても修復痕が分からないということも稀にあります。

こういった裏技を使って修復歴車を修復歴なしに変えて売却してしまう人もいるということです。

修復歴があるのに偽って売却してしまうと罪になってしまいますので、くれぐれもそのような事がないように売却される方が良いでしょう。