車の査定で即決せずに査定額を引き出す方法
「どこよりも高い金額で買取ります」
「高額買取中!」
などといったノボリを立てたり、Webサイト上にバナー広告を置いたりすることが日常的な買取店・・・果たしてそれを信じて出された査定額、買取金額が本当に高い金額なのか?本当に他社よりも高額なのでしょうか。
残念ながらそれは半分は本当で、半分は嘘です。
半分は本当であるといえる理由は、厳密に他店舗との買取金額の比較ができないことや「高額」という概念が人によって違うからです。半分は嘘である理由ですが・・・こう考えればいいでしょう。
例えば、友人が1万円で買いとってくれると言っているある商品があり、それが今、目の前で売りに出ています。それを買う金額は、1000円から15000円の中からあなたが自由に決めていいとなったらいくらで買いますか?馬鹿正直に1万円で買う人はいないでしょう・・・8000円?・・・5000円?・・・私だったら一番安い1000円で買って、後日に友人に1万円で売って9000円の儲けを出そうとします。
こういうことです、ここで重要なのは買い取る時の金額をある程度の幅はあるものの買い取るあなたが自由に決めていいということで、その時のあなたが「買取店」で、売りに出している人が「買取店に来た客」、そして友人が「オートオークション」ということになるわけです。
要するに
「高く買取ってくれるはずがないということ」
「買取店は1円でも安く買い取ろうとしている」
ということになります。
しかし、そういったことを前面に出してしまっては買取店も商売、さすがにまずいということでその辺はなんとなく「フワ~」とさせて、いろいろな理由をつけて安く買い取ろうとします。それが巷に流れている「ああすれば高く買取ってくれる」、「こうすると査定額が安くなってしまう」といった情報で、実はその情報も半ばガセネタであるといってよく、それをまともに信じた方が買取店の餌食になってしまうのです。
実際にはそういったことで大きく査定額が左右されることはありません。オートオークションで落札されるであろう額、これも消費者向けにフワ~とさせるための言葉ですが「相場」よりも安く買い取れればそれでいいわけですので、正直言って買取店の胸三寸、買取店の営業マンの気分次第、営業マンの口のうまさによることで決まっているといっていいでしょう。
その胸三寸的な、気分的な要素に強く影響を与えているのが、次に上げる3つの項目となります。
買取店は動機・時期・決定権のひとつでも欠ければ本気の買取額は出さない
買取店が客を迎えていろいろな会話の中で探りを入れていきますが、その中でかなり重要視するのが、動機・時期・決定権の3つとされています。
どうしてその車を売りたいのか・・・動機
今持っている車をどうして売りたいのかということですが、実は買取店にとってそんな動機などに全く興味はありません。本当は「売る気があるのか・無いのか」ということを知りたいのです。
もちろん自動車を買い取る買取店に問い合わせをしてきて査定を受けているわけですから「売る気はある」と思いたいところですが、実際には売る気が全くないのにもかかわらず査定を受ける方が結構います。「自分の車の価値を知りたいだけ」「近い将来のための参考にしたい」「SNSに投稿するため」「ポイントサイトでポイントを稼ぎたいため」「離婚調停、財産分与の参考にしたいため」などといった理由から今現在、売る気など全くないのに査定を受ける方が意外と多くいるのです。
しかし、だからといって客に向かって「売る気あるの?」なんて聞くことなどできません、そんなこと聞いたら即日、SNSで拡散され「悪徳業者」のレッテルを貼られかねませんからね。そこで、ストレートに聞くのではなく、話しの中で売る動機を聞いてそこから判断をするわけです。
- 「車を買い替えようと思っているのだけど下取りだと安いから」・・・売る気ありと判断
- 「車が必要ではなくなった」・・・売る気ありと判断
- 「いくらぐらいになるのかと思って」・・・売る気なしと判断
- 「無言」・・・売る気なしと判断
といった感じです。
当然ですが、売る気の無い客に手の内を明かすことになる正しい査定額を教えることはなく、とりあえず適当に高めの金額を言うことになります。動機1つで査定額の高い・安いではなく、正しい額かいい加減な額かの違いが出ることになるわけです。
ちなみに、売る気がないと判断されたお客さんに対しては、適当に高めの金額を言う理由は、後々に戻って来る可能性があるからですね。これを高振りと言いますが、これには注意が必要です。
何故なら、もし、あなたがこれからその査定に出した車の売却額を元手に新しい車を購入しようとしているとしましょう。その為の査定だということです。しかし、あなたは買取店から「こいつは新しい車の購入資金としてこの車がいくらになるか知りたいだけだな」と思われ、今は売る気なしと判断されてしまうと同時に「新しい車を買った後に売るから売った後にもう一度、来てもらわなくては」という思考になり、相場以上の査定金額を提示して来ることになります。
その金額を聞いたあなたは「よし、この金額が最低でも元手になるから、狙っていた車よりもうちょっと良い車種が狙えそうだ」と判断して、車を購入するでしょう。そして、購入後に最高額を提示した買取業者に再度問い合わせて、その金額で買ってくれと言うと、「相場が変わったので、今はその金額では買えません。今ならその金額から数十万円下のこれくらいの金額ですね。」とさらっと言われてしまいます。
さぁ、この金額で買ってくれると思っていたのに数十万円も相場が下がったと言われてしまったあなたはパニックですよね。そのお金をあてにして新しい車を買ってしまったのですから・・・しかし、買取店側としては相場が下がったと正当なことを言っていますし、その時に契約をしていたわけでもないので、あなたにはどうすることも出来ないのです。この様な話しは珍しいことではなく実際にあることなんです^^;
いつ頃売ってくれるのか・・・時期
査定を受けた後、いつ売買契約をするのか、いつ車の引き渡しを行うのかということです。自動車の価値というものは新しければ新しいほど価値が高くなるものですので、査定を受けた時点、売買契約を締結した時点から引き渡しまで日数があると、その間に価値が下がってしまい買取店が事実上、損することになります。ですので、この辺は神経質になります。
よくあるのが車の買い替えで新車の納車まで時間がかかるといった時です。車1台しかなく、車の無い生活ができないという場合、車を売却してから新車が納車されるまでの間をどうするかということになり、代車を利用したとしても1か月以上の空白を埋めることができなくなるため、きちんとした査定額を言えなくなります。だいたいこういった時、買取店は損をしないようにとかなり安い査定額を出してくるものです。
売る・売らないの判断は誰がするのか・・・決定権
買取店に車を持ち込んだ方が、あるいは出張査定に立ち会った方がその車をどうするか決めることができるとは言い切れません。もしかしたら家族に頼まれたのかもしれませんし、友人に頼まれたのかもしれません。買取店は、その場で買取OKの返事をもらいたいため、その場で売る・売らないの判断ができない場合はまっとうな査定額を出してくれません。
では、これら3つの項目をどの様に買取店へ伝えれば、売ることなく正確な査定額を引き出させることが出来るのか具体的に見て行きましょう。ちなみに、これらのことは自分から進んで話しをする必要はありません。買取店側が知りたいことですので、話の中で必ず自然とぶつけて来ると思いますから、その時に以下にお話しする方法で答えるようにしましょう。
動機があやふやだと相手にされないので明確にすべき
前項でも言った通り、動機がはっきりしない、いい加減であるということは「車を売る気がない」とされるのできちんとした査定額を出してくれません。ですので、ここは嘘でもいいですから買取店側に売る意思があることを伝えましょう。だからといって余計なことを言う必要はありません。
人間というものは嘘をつこうとか誤魔化そうとする時ほど口数が多くなるもので、そういったことも買取店側の営業マンは良く知っています。無駄な話をしないのが賢明です。
ここではこう言いましょう。「車が不要になったので・・・」。
これで買取店は「売る気あり」と判断します。
売る時期をハッキリと決めて本気を出させる
買取店は損をしないように査定をしたらすぐに売買契約を取り交わし、すぐに車を渡してもらい、すぐにオートオークションに出したいと思っています。そのため、売る時期や引き渡しの時期が遅くなるということを伝えるといい加減な査定額を伝えてくるばかりか、確実に今後の買取につなげようとして、想定以上に高い査定額を出してくるようになります。これが先ほども説明した高振りですね。当然ですが、実際に売買契約を交わすとなると、買取店お得意の理由である「相場が下がってしまいました」といって、そんないい金額で買取ってはくれません。
ですので、こちらからもそれに乗ってただ一言、「すぐにでも売りたいと思いっている・・・」と言いましょう。理由などいりません、そういえばいいのです。出来れば明確に「○○日ぐらいを予定している」といった具体的な日付をいうと効果的です。
キーワードは「すぐに・・・」と明確な日付、買取店はこれら言葉に敏感に反応しますので、査定額も正しいものを提示してくれるでしょう。しかも「すぐに売りたい・・」「○○日を予定している」といっても必ずしもすぐ売る必要もありませんし、あとからでも売る必要はありません。そんなの口約束ですし、法的な拘束力もありませんし、予定は未定ですので、断りたい時は断ってもいいことです。
即決が嫌なら決定権をその場にいない妻(旦那)に譲ろう
売る・売らないということを判断する段階まできましたが、本当は売る気はない、値段が知りたかっただけ、他の買取店でも見てもらいたいといった場合、とりあえず売買契約は先送りにしようとするわけですが、そうしてしまうとまともな査定額を教えてくれなくなりますので、そうも言えません。
ならばここで売る・売らないを決める人・・・要するに決裁権を持つ人間が自分ではないということを伝えましょう。ただし前出の通り、決裁権を持っていない人間が査定に立ちあった時点でまともな査定額を教えてくれませんので、決裁権は自分にあるがここにいない人間、例えば妻や夫、兄弟、親などに同意を求め、確認を取れればこの場で決断することが出来るという形を取ればいいのです。
ですから、車が不要になったから、すぐにでも売りたい、決定権も自分にあり携帯で相談者に同意が得られれば決断することが出来るという状態を作り、交渉をするだけして下さい。交渉する際には「ここまで深い話しをしたので、私はあなたに買って欲しい、だから相談者から一発でOKが出るような金額提示をお願いしたい。」と伝えれば普通の営業マンなら「この人は自分に売ってくれる、後一押しで落ちる!」と思っているはずです。そうなればこっちのもの、好きなだけ交渉して金額を出させましょう。
さて、ここで交渉が終了し査定額を引き出すことに成功しました。でも、このままだと契約するという流れになってしまうので、先ほどの「確認を取れれば」という言葉を思い出しましょう。この言葉の裏には、確認が取れなければ売ることは出来ないという意味でもありますね。
ここで演技力が試されます。シナリオをこんな感じで・・・
- 出かけて家にいない相談者(妻など)に携帯で電話をするが相手を呼び出してもなかなか出ない演技(これを数回繰り返して、首などをかしげる素振りも効果的)
- 買取店側に「相手(相談者)とつながらないからちょっと確認が取れないなぁ」と困った素振りで一言
決定権は自分にありますが、相談者の確認を取れなければ売りたくても売れません。
たったこれだけで、買取店側もまっとうな査定額を出してくれ、即決を求めることはしませんので、その金額を持ち帰って、他の買取店に行くなり、データとして取っておけばいいのです。
ただし、しつこい営業マンだと・・・
- 「こちらから相談者に連絡を取ってみます」といって相談者の電話番号を聞き出そうとする
- 出張査定なら相談者が帰ってくるまで家の前で待っている
- 自宅まで訪ねてくる
などといった行動をとることがあります。この場合は、最後に「相手(相談者)と連絡が取れたら、”こちらから”連絡します。」と「こちらから」ということを強調する形で言って買取店側の行動を阻止します。
それでもしつこくする場合は・・・
・「こちらから相談者に連絡を取ってみます」といって相談者の電話番号を聞き出そうとする営業マンには、対策:「個人情報は教えられない」「本人の同意が得られていないのに教えることは出来ない」と断る
・出張査定で相談者が帰ってくるまで家の前で待っているという営業マンには、対策:「私が出かける時間なので」と言って自分自身が立ち去る。
・自宅まで訪ねて来ようとする営業マンには、対策:「プライバシーの問題がある」と断る、勝手に訪ねて来られた場合は「許可をしていないのに勝手に来る様な業者には絶対に売らない」と冷静に諭す。
といった形できっぱりとはっきりと断ります。
まあ、この時点で査定額は既に聞いている状態ですので、あとはどうでもいいと思います。ただし、口約束でも絶対に言ってはいけないセリフがあります。それが「必ず売ります」とか「絶対に売る」といった、売却することを宣言する言葉です。これを言ってしまうと後々面倒なことになりかねませんので、終始言わないように気をつけておきましょう。
あとは本当に売りたいのであれば、連絡を入れて売ればいいだけですし、売るつもりがなければそれ以上のことをしなければいいわけです。もし電話や自宅に訪ねてくるといった行動をとった場合は、国民生活センターへ報告することや法的手段を取ることを伝えて迷惑行為をやめさせます。ちなみに本人が断っているのに電話をしてきたり、自宅に押し掛けてくる行為は違法行為となりますので覚えておきましょう。
即決をすることなく正確な査定額をしる方法は以上です。ここから先は買い取ってもらう時に頭に入れておくことで武器となる知識ですので、軽く読み流しても良いですし、学んでいただき武器として使っていただいても良いかと思います^^
買取店での査定額の真実
ここまで即決をしない形でまっとうな査定額を聞く方法に触れてきましたが・・・申し訳ありません、実はこれでもまともな査定額を聞くことはできません。といいますがそもそもまっとうな査定額など存在しないのです。
買取店での査定額の決め方
買取店では車体を見ながら査定額を算出しますが、その査定額というのはどうやって導き出されているのか知っていますか?よく言われるのがオートオークションや中古車市場での相場にあわせて上下するといったことで、中古車販売において売れる車、人気のある車が高くなり、そうでない車は価値が低くなることから買取店での買取金額の限界額が変わり、それに合わせて査定額が変化するということですが、確かにそれは間違いではありません。しかし、それがすべてではなく、査定額を決める要素としては3割程度にしかならないでしょう。
では残りの7割は何かというと、そのうちまず2割程度は車の状態です。修復歴車であり状態がかなりひどい車はその時点で買取拒否を行いますが、それ以外のまあまあまともな車である場合は、年式や走行距離、メーカーオプション品の有無、キズが多いとか車内が臭いとか故障しているとか、壊れやすいトヨタのハイブリッドモデルであるといったようなことで価値の良し悪しが決められます。
これで査定額を決める要素の5割、半分がわかった形になりました。恐らくこの辺ぐらいまでであれば、Webサイトや雑誌などによって一般的に知らされている情報であったり、知られていることであるため知っている方も多いことでしょう。しかし実際にはもっと重要な「査定額を決める要素」があるのです。
買取店ごと、営業マンごとに好き嫌いがある
皆さんは好きな音楽とか好きなファッション、好きな食べ物とかありますか?多分、誰もがあることだと思いますが、買取店や営業マンにおいても好きな車、嫌いな車、好きな人間、嫌いな人間というものがあります。
例えば買取店単位で見たとすると、トヨタ系の買取店だから日産・三菱系の車は嫌い、状態が悪くてもそこそこの値が付く商用車は好き、複数台の買取のチャンスがあるから企業相手は好きなどといった形です。一方、買取店の営業マン単位で見ると、セダンは嫌いとか、トヨタは嫌いとか、男性と対応するのは苦手、女性が売りに来るのは大歓迎といったような個人的な感情があります。
こういったことは商売をしている以上、持ち出してはいけないことなのですが、企業の利益を求めるため、または人間が商売をしているためどうしても出てきてしまうわけです。こればかりは、法律でどうすることもできませんし、それを阻止する方法もありません。
同じ価値を持つ車を売りに来たとしても、男性が売りに来た時は50万円という査定額だったものが女性が売りに来た時は査定額が40万円になったり、同じジャンルの同じクラスの車でも、自動車メーカーの好き嫌いで査定額が倍ぐらい違うといったことなど日常茶飯事なのです。その他にも、査定をした時の言葉遣い、態度などに強く反応する営業マンもいて、態度の悪い人間の場合はちょっとしたキズでも大きく減額をしたりするといったようなことも日常的に行われています。以外にも、これらの要素は査定額にかなり大きな影響を与えます。
そもそも査定額などいい加減なもの
査定額とは買取金額になる前の段階のものですが、一般的には・・・
買取金額(査定額)=オートオークションの落札金額-買取店の利益-経費
などとされていると思います。
例として具体的な数字を入れると
買取金額100万円=オートオークションの落札額120万円-買取店の利益10万円-経費10万円
といった感じです。
これらの数式からすると買取店が10万円の利益を得るために100万円で買い取ったというように取れますが、これはあくまでも買取店の仕組みを知るためだけのもので、実際には・・・
買取金額60万円=オートオークションの落札額120万円-買取店の利益50万円-経費10万円
といった形にするのが普通なのです。
凄い利益ですが、実際のこの金額で買取りを行うことは稀でだいたい場合、そこから値上げ交渉によって買取金額が上がっていき、最終的に・・・
買取金額80万円=オートオークションの落札額120万円-買取店の利益30万円-経費10万円
となるか、粘りに粘られて
買取金額100万円=オートオークションの落札額120万円-買取店の利益10万円-経費10万円
となってしまうわけです。
最初は60万円と言っていたものが最後には100万円にもなってしまう・・・これが買取店の査定額、買取金額の本当の姿であるということになります。要するにどんな車でも明確な価値、査定額、買取金額など存在しないということです。
はっきり言えば、自動車の価値は「言い値」「時価」「いい加減」「適当」「気分次第」で出されるものであって、そういった性質の金額をできるだけ高くしようというのですから相当難しいことにチャレンジしていることになります。
ただ買取店の査定というのは、就職試験と同じようなもので、明確に「100点満点中○○点」と数字で結果を表し、後からではどうすることもできない「ペーパーテスト」と明確な基準、明確な数字として結果を出すことができない、変な話ですがその場で取り繕うことで、あるいは事前に何か仕込んで置くことで、また終わった後に手回しをすることで変えることができるという「面接試験」といった2つの試験をうけるようなもので、そのどちらか、あるいは両方をうまく対処することで査定額を高めることができます。
ペーパーテスト的な部分
これは自動車の具体的な状況を表す部分で後から都合よく変更することはできません。
- 車種:これは車を買ってからはどうすることもできません。車種による価値観はその時代の流行やモデルチェンジのタイミングなどに大きく左右されますので、一概にどういった車種が高くなるとは言い切れません。
- グレード:これも車種と同じく購入後ではどうすることもできません。グレードに関しては装備がたくさんつけられている高グレードの方が高くなることがほとんどです。当然ながら購入時にもその分高いはずです。
- エンジン排気量:これも後から変更できないものです。最近の車は基本的に1モデルに1つのエンジン、あるいは2種類ぐらいのエンジンといったエンジンバリエーションが少ない形で作られることが多いので、あまり重要視されることがなくなりましたが、一部の大型ミニバンや大型セダンモデルなど複数のエンジンバリエーションを持ち、それによってエンジン排気量が大きく異なる場合は価値の違いが出てきます。例えば、日産の大型ミニバンのエルグランドですが、このモデルに3.5リッターエンジンモデルと2.5リッターエンジンモデルがあるのですが、3.5リッターエンジンと2.5リッターエンジンでは、自動車税のランクが2ランクほど違い、毎年収める自動車税の税額も大きく変わることから、エンジン排気量の大きく、自動車税の税額が高くなる3.5リッターエンジンモデルより、2.5リッターエンジンモデルの方が中古車市場としての人気が高いことから価値も高くなることがあります。
- 年式:これも新車として買った時点、あるいは中古車であれば、前のオーナーがいつその車を買ったのかによって決められてしまうことですのでどうすることもできません。年式は経年劣化を表すものとして、またモデルの新旧を表すものとして扱われていますので一般的に新しい方が価値が高くなります。
- 走行距離:これはオーナーの使い方次第ですが、生活車両として使っている場合は日常的に使われている以上どうしても距離が進んでしまうため、極力伸ばさないようにはできますが、能動的に増やしたり減らしたりすることはできません。走行距離は、機械的な疲労を表す数値としてみることもできますので少ない方が価値が高いとされます。
- ボディカラー:これはオーナーが購入後に塗り替えることで変更することができますが、すべてを塗り替えるには相当な費用が掛かるため、そこまでしてボディカラーを変更する意味もないことから基本的にはこれに対しても変更できないものと見ていいでしょう。ボディカラーは古くからホワイト系が無難な色として人気が高いことから価値としても高い評価がされていますが、最近ではオラオラ系の運転をする方が多くなってきたせいか、ブラックやダークブルーといったダーク系の人気も高くなってきており、それに対しても評価が高くなっています。それ以外にも車種によって特定の価値を示すものもあります。
- 修復歴:故障やボディのキズなどは何とかなることが多いのですが、この修復歴だけはどうすることもできません。修復歴とは交通事故や自然災害などで自動車のフレームやシャシーが変形したり、破損したりした時に修正を加えられたもので、多くがフレームの部品交換やフレーム修正機で修正されるといった形で直されます。直されるといっても完全に直すことができないため、修復できない不具合を持った車としてみられることになるため、自動車としての価値がないものと見られて、買取不可能、買取拒否されることもあります。参考記事として修復歴があるのか無いのかで査定額に大きな違いが出るや事故車や修復歴有り無しの判断基準がありますので、読んでみて下さい。
- メーカーオプション:オプション品が付いていると査定額が高くなるといわれていますが、そういわれるのはメーカーオプションだけです。オプションにはメーカーオプションとディーラーオプションがあります。メーカーオプションは生産ラインの途中で付けられることが多い規模の大きな装備品、ディーラーオプションは生産ラインを降りて、その後ディーラーに持ち込まれた時につけられる後付け品的な装備品のことをそれぞれさしますが、買取店の査定において評価されるのはメーカーオプションが主で、車両システムとつながりのあるカーナビゲーションシステムや有名オーディオメーカー提携のAVシステム、サンルーフ、パワースライドドア、パワーリヤハッチ、パワーシートなどがついていると基本となる査定額が高くなります。
面接試験的な部分
これらの要素は明確な数字やデータというものがなく、あくまでも世間の評価や査定を行った営業マンの評価によるもので、「これが正解」というものがないことから対応の仕方によっては良くも悪くもなります。高額な査定額を目指すには、この部分をうまく活用することが必須です。
実は最初に説明した「自動車の売却に至った動機」、「引き渡しや売却の時期」、「誰が売買の決定権を持っているのか」ということや「車の好き嫌い」、「人の好き嫌い」、「態度」が含まれるのはこの部分で、真実と違っていてもうわべだけのことでどうにでもすることができるような性質を持っているといえます。
それ以外にもこういった非常にアバウトな性質を持った要素はたくさんあります。
- キズ、へこみ:キズやへこみとなると目で見ても明確な損傷で、ある団体の査定方法では傷やへこみの大きさ、長さ、深さ、位置などで点数をどれくらい減点するかなどが決められているようですが、それに律義に従って査定をしているところなどなく、あったとしてもこの業界になれていない新入社員が馬鹿正直に行っている程度です。キズやへこみは合わせ技で使われることが多く、例えば、全体的に細かいキズが多いから○○円減額とか、バンパーの角のキズとドアのへこみをあわせて1万円減額といったように、キズ1本、へこみ1カ所でいくら減額といった形では受け取られないのが一般的です。多少のキズやへこみ程度なら会話が弾むことによって印象が良くなることで無視されることが多いようです。
- 故障:故障においても軽微な故障や不具合程度であればキズやへこみと同じようにこちらの印象でなかったことになる場合がありますが、故障車といえるようなひどい状態ですと減額は確実です。ただ、その減額に金額に関しても本来は明確な減額方法や金額があるのですが、それに従うことはほとんどなく、営業マンと売主との会話によって印象が良くなったり仲良くなることで、無視されたり、見なかったことになることもあります。軽微な故障でも一部でどうしても減額が避けられない故障もあります。それはしっかりと証拠が残る故障で、路面に溜まるほど大量の漏れが発生しているエンジンオイル漏れ、トランスミッションオイル漏れ、デフオイル漏れ、冷却水漏れ、ブレーキオイル漏れなど、誰がどう見ても故障しているということがわかる場合はそれなりの金額が減額されることになります。オイル漏れや冷却水漏れでも下に垂れずにわずかににじみ出る程度であれば、営業マンとの親密性で無視されることもあります。
- ニオイ:ニオイに関しては、タバコのニオイとかペットのニオイなどがするだけで減額になる可能性が高いと一般的には言われていますが、実際には水没してかび臭いとか、ごみ溜めになっていてその匂いが染みついているといったひどい状態でない限り、減額対象になることはほとんどありません。これに対してもある団体の査定方法に従えば確実に減額となり得ることですが、ここでも営業マンとの親密性によって無視されることが多々あるようです。まぁ、普通の人が耐えられないような臭いなどがある場合は買取拒否される場合もありますが・・・^^;
- ご機嫌:これは査定すべてにかなり大きな影響を与える部分です。買取店の営業マンのご機嫌です。査定は一見すると無機質にデジタルな感覚でバッサバッサと減額ポイントを見つけて減額していくものであるように見えますが、実際はかなりアナログで、査定をする営業マンの心持ち1つでどうにでもなる部分がほとんどです。上記に挙げた部分も含めてそういえるわけですが、中には個人的な理由や会社内での人間関係からご機嫌斜めのまま、客に対応したり査定をしたりすることがあります。機嫌が悪いことをあからさまにする方もいればそうでない方もいる、その人の性格によって様々な対応をしてくることになりますが、仮に表情やしぐさなどに出さないような方でもいざ査定を行うとなると、それまでのうっぷんを晴らすかのようにちょっとしたことでも減額対象として、査定額をどんどん低くしていくということをする方がいないとも言い切れません。そこまで派手にしなくても機嫌が悪い時は減額されることが多いのでできればこういった人間に査定をしてもらいたくないものです。
- 上司からの指示:これは上司から怒られるということではなく、例えば「○○といった車を積極的に買い取ってくれ」とか「軽自動車に需要が上がっているから軽自動車が入ってきたら確実に買い取れ」といったようないわゆる業務命令が下ったことでも査定額が大きく変化します。目的の車が入ってきた場合、相当ひどい状態でない限り、だいたいのことは無視して最初からなかなかいい査定額を出してきます。その時に既にほかの買取店で査定を受けていて、査定額のレベルを知っているのであれば、今だされた査定額が高めであることに気が付くのでしょう。そういったことに気が付いた場合はこちらに有利な状態ですので値上げ交渉を積極的に行うといいかもしれません。
- 忖度:国会でも話題になっている忖度、絶対にあってはならない国会、政治の世界でもあるぐらいですので当然ながら買取店にもないわけがありません。親兄弟が務めている、学生時代の友達が務めている・・・こういった場合は確実に査定額は高くなります。
想定問答集
ここでは買取店で車を売る時によくあるお互いの質問や回答などに対する妥当な答え方を見ていきましょう。
・どうして車を売ろうと思ったのですか?
これは最初にも言いました通り、動機から売る気を探る質問です。ここでは、売る気を醸し出すために
- 「新車を買う資金にする」
- 「もう乗らなくなったので・・・」
などと自分にとっては必要のないものであることをアピールしましょう。
逆に
- 「自分の車がどれくらいするものか知りたくて・・・」
- 「ネットオークションに出す時の参考にしようと思って・・・」
などといった回答をすると「売る気なし」と見られて適当な査定額を出されて厄介払いされます。
・いつ売る予定ですか?
これも売る気を探る質問ですが、実際にいつ売買契約にこぎつけることができるのか、引き渡しはすぐなのか、それとも少し待たされるのかということを聞き出そうとする質問です。買取店側としてみれば今すぐにでも売買契約を締結して、車を引き取っていきたいと思っていますのでここでは・・・
「金額次第では今すぐにでも売りますよ」
とあくまでも査定額次第で、私の行動が変わってきますよということをアピールします。
逆に
- 「いつ売ろうかまだちょっとわからないなぁ」
- 「具体的には決めていない」
という答えをすると「売る気がない」、そして「今、結論は出ない」と判断されていい加減が査定額しか出されません。
・他にも行かれましたか?
これは自分のところ以外にも買取店を何件かあたっているのかどうか、要するに比較されているのかどうかを探る質問です。最近は一括査定サイトからの流れで査定を受ける方がほとんどですので、複数の買取店で査定を受けるのが当たり前のようになっていますが、中には1社だけにしか査定を受けないでいる方もいますので、それを探ります。当然ですが、複数の買取店で査定を受けることがわかれば、確実に買取を行いたいため、少し高めの査定額を言ってきますので、ここでははっきりと
「あと○件ほど査定を受ける予定があります」
「ここで○件目です」
などといって他にも行く予定がある、すでにいったことを伝えます。もちろん嘘でもいいです。
逆に
「ここだけです」
などといってしまうと最安値の査定額を出してきます。
ちなみに、あなたが一括査定に申し込んで査定を受けている時は、買取店側も分かっているのでこの質問はないですね^^;質問があっても「もう、他で査定を受けましたか?」くらいでしょう。
・他ではいくらでしたか?
この質問は、前項の「他にもいかれましたか?」の質問に、既に何件かいったという回答をした後に必ず続く質問です。やはりライバル会社の出方は気になるようで、その買取店での査定額を聞き出して、その金額に少しだけ上乗せした査定額を出すといった戦法に出るために必要な情報ということで聞きだします。要するにここで「100万円でした」といったらこの買取店では「うちなら101万円で買取ります」といってくるということです。ここではノーコメントを決め込むのが得策ですが、こういうのも牽制をかける意味でいいかもしれません。
「教えるはずないでしょ!教えたら少し上乗せした査定額しか出さないでしょ」
このセリフで他店舗の査定額を教えないで済むばかりか、「買取店のやり方を知っていますよ」ということをアピールすることができます。
・売却をすることをご家族はご存知ですか?
これは本当に質問の内容を知ろうとしているのではなく、序盤でもご説明しました売買の決裁権を誰が持っているのかということを知るための質問です。車の売却というのは、多額の現金と権利が絡むことであるため、売買の決裁権を持つ人間や所有者となっている人間の承諾なしではすすめることができないことです。決裁権がない人間や所有者でない人間に一生懸命になって売ってくれるように働きかけても全くの無駄になるため、営業活動の焦点を絞るために決裁権を持っている人間を特定しようとするわけです。
- 「知っているも何も自分の車だからねぇ・・・」
- 「みんな知っているよ」
などと答えると今目の前にいる人間に決裁権があるということがわかるため、営業マンはグイグイ来ることでしょう。もちろん査定額もリアルな数字を出してきます。
逆に
- 「夫に頼まれただけなので・・・」
- 「金額が出たら相談してみないといけない・・・」
といった場合は決裁権はこの人にはない、この人に話を持ち掛けても意味がないということで営業活動は弱くなる一方で査定額も信憑性がないものが出されることでしょう。前述した様に、一番いいのは決裁権は自分にあるが今ここにいない人間に確認を取ることで決断することが出来るというスタンスを取ることです。そうすることでリアルな査定額を聞くことができますし、その場で決着をつけなくても済むようになります。
妥当なところで
「家族に連絡を取れば決められるよ」
ぐらいに行っておくといいでしょう。
・いくらぐらいで売ろうと思っていますか?
このセリフは買取店ができるだけ安く売りたいと思っているということをあからさまにする質問です。この質問には2つの意味があります。その1つは本当の意味でどれくらいで売りたいと思っているのかです。この答えに合わせて買取店側が査定額を出してくるようになりますが、極端に高い場合は売る気がないとされることもあります。もう1つの意味は車の相場をどれだけ知っているかということで、答えによってかなり安い査定額を提示してくることもあります。
ですので一番いい答えは
- 「内緒です」
- 「ちょっと考えていない」
です。
わざわざ手の内を見せる必要性はないですからね。
・事故を起こしたことはありますか?
これは査定の前に前もって事故を起こした時の損傷がこの車にあるかどうかを探る質問です。この質問は特に何かあるというわけではなく、本当の意味で損傷個所を聞いているだけですので、正直に答えましょう。交通事故を起こし事故車となると査定額が大幅に落ちると思われがちで、それによって嘘をつく方もいますが、車を見れば簡単にわかりますので、嘘をついても無駄です。むしろ、嘘をついたことで営業マンに疑念を持たれるようになることから、気分による減額がされることになります。
それに確かに事故車となるとそこそこの減額がされることになりますが、修復歴車でない限りそれほど大幅に減額されることもありませんので、ここは正直に
- 事故を起こしたことがある場合:「あります、○○と××の部分を直しました」
- 事故を起こしたことがない場合:「ないです」
と伝えましょう。
・「相場」が下がっていますのでこれ以上は無理です。
これは質問というより、値上げ交渉をしている時に買取店側がもうこれ以上査定額を上げることができないといった時に使う常套手段となる言葉です。買取店側曰く、中古車市場の相場が低いからこれ以上高く買うことができませんということを言っているのですが・・・いえいえそんなことはありません、中古車市場ではもっと高い価値がついているはずです。
このセリフを言われたらこう切り返しましょう。
- 「相場って何の相場ですか?買取相場ですか?オートオークションの落札価格相場ですか?それとも中古車販売店での価格相場ですか?」
- 「その相場って具体的にいくらですか?私も調べてみます。」
恐らく、明確な答えは返ってこないでしょう、答えてしまったら自分の手の内を明かしてしまうようなものですから・・・。買取店側として見れば、自分たちでしかわからないはずの金額を「相場」としていうことで、素人である売主はだまるだろうということらしいですが、ここで納得してしまってはそれ以上の査定額は望めません。
・上司と掛け合ってきます。
これも値上げ交渉をしていてこれ以上高くしたくない(できるのにしたくない)時に更に値上げ交渉をした場合に使われます。この言葉を真に受けるとすると・・・
「いち社員である自分が判断できる金額はここまでですが、ギリギリまで査定額を高めることができる上司に相談すればもしかしたら高くできるかもしれない、頑張ってきます」
的な感じです。
要するに「私としてももっと査定額を高めてあげたい」「上司に相談するほど努力している」ということを恩着せがましく表現しているわけです。恐らく、営業マンは1度退席して、事務所の奥の方に消えていくかと思いますが、本当に上司に相談しているわけではなく、一休みしているだけで、上司に掛け合っているふりをしているだけなのです。
そして数分後、着席して・・・
「上司に聞いてもこれ以上は無理だそうです。」
などといったセリフを吐くことでしょう。
そのセリフにはこう切り返します。
「なら、その上司をすぐに連れてきてください、直接お話しします・・・、話しは通っているのでしょ?」
さて、この言葉を聞いて営業マンはどういう態度を取るでしょうか。
・査定額には自動車税やリサイクル預託金が含まれます。
買取店で車を売却してすると自動車税の一部とリサイクル預託金が返金されます。自動車税については法的に定められたことではなく、買取店としてのひとつのサービスとして行っているもので、一般的には次の3月までの分を月割で計算して返金(サービスですので還付ではなく返金)してくれます。リサイクル預託金はその車の持ち主が持ち回りで支払うものですので、名義変更をして名義が変わったのであれば新しい名義人から元の名義人にその金額を払わなければなりません。
この2つは自動車の売却金額とは別に返金されるべきものなのですが、買取店ではその辺をうやむやにして少しでも利益を出そうということで、それらの2つの金額も査定額に含めた形にしようとします。その説明として営業マンから言われるのが「査定額には自動車税やリサイクル預託金が含まれます。」というセリフです。
それに対してはこういいましょう。
「自動車税とリサイクル預託金は別にして、査定額は査定額として出してください、そして最後に自動車税とリサイクル預託金を足してください。」
こういうことで買取店側の査定額の操作がしにくくなるのと同時に、車の価値が明確になります。
・値が付かないのでこちらで廃車いたしましょうか?
値が付かない車などありません。どんなのボロボロでも、中古車市場で値が付かなくても輸出向けの買取店で値が付くこともありますし、もっとひどくても事故車買取店で値が付きます。少なくとも鉄くず代、樹脂ビーズ代はつきますので、廃車をお願いするのはお金を捨てるようなものです。そういったセリフを吐いた買取店でも素直に永久抹消登録はせずに、まずは取引のある輸出向けの買取店や部品取りをする解体業者などに持ち込んで転売しようとします。
ですのでこの質問に対する正しい答え方は・・・
「いえ、結構です、自分で行います」
です。
・車検があまり残っていないので高くなりません。
確かに車検の残りに有効期間が短いと中古車販売店での商品価値が下がり、価格も高くできませんので何かに不利益があることからこういわれてもおかしくないと思いますが、例えば同じ車で全く車検の有効期間がないもの、要するに車検が切れているものと昨日、車検を受けたばかりのものとで査定額の違いを見てもわずか数万円、多くても5万円ぐらいの差しかありませんので、まずはこの部分を追求します。
「もし、車検が1年ほど残っていたらいくらになりますか」
この問いかけに現在提示されている査定額より5万円以上高くなるような回答がされたらそれは嘘です。数万円高い程度であればそれはまっとうな答えですので、本当にこれ以上高くすることができないのかもしれません。
買取店が嘘をつく理由は、売りをせかすためです。はっきり言って買取店の査定を受けた時点で車検の有効期間が短いとされる場合は、オートオークションを介して中古車販売店で売られる時には既に車検切れとなってしまいます、なぜならすぐに売れるわけではないからです。ですので、実際には有効期間が1か月あろうが2か月あろうが価値に違いはないのです。しかし、買取店はこういいます。
「少しでも車検が残っていた方が高く売れますので・・・」
こういうことで潜在的に売ることを急がしてているわけです。冷静になりましょう。
・インターネットでいろいろ調べたりして勉強しましたか?
それまで買取店や中古車市場のことなどその道に関係する人間でないと詳しいことまで知らないものでしたが、インターネットが広く普及し、スマートフォンなどで誰もが知ることができるようになった現在、買取店側としてはかなり商売がやりにくいといいます。
ガセネタもかなり多いですが、本当のことも多く出回っているので、それまで騙せていたことが騙せなくなってしまったわけです。それでも中古車市場や買取店関係のことは意外と複雑なことがあるので、情報サイトをパッと見ただけでは理解していないこともあるわけです。
それを探る質問がこの「インターネットでいろいろ調べたりして勉強しましたか?」というセリフです。
この質問に
「まあ、それなりにはいろいろ調べてきてはいます」
と答えると買取店側としては思い切ったことができなくなるため、比較的査定額が高めになります。
逆に
「なんだかよくわからない・・・」
「調べてもわからないから・・・」
といったように理解できていない、調べていないことがわかるセリフを聞くと買取店は思う存分の作戦を展開して、査定額をより安くしようとしてきます。
・この車を欲しいって言っているお客様がいるので、すぐにでも買取りたいのですのが・・・
このセリフを中古車販売店が言うのであればまだわかりますが、買取店でこのセリフを聞いたら完全に嘘だと思っていいでしょう。皆さんもご存知かと思いますが、買取店は一般的に買い取った車をオートオークションと呼ばれる業者間だけで行われるオークションに出品してそこで落札されることで利益を上げている業者です。そのため、どこの誰が何という車を欲しがっているのかということを知ることなどできないです。
稀に大手の買取店ですと中古車販売も行っている場合もありますが、同じ企業でも買取部門と中古車販売部門とでは独立した運営形態をとっていることが多いため、誰が何を欲しがっているということを知ることはあまりありません。もし本当にそういう方がいるのであれば、買取店は逆に言いません。
なぜなら売り側が
「だったらもっと査定額を高くしてよ、それによってはすぐに売ってもいいよ」
といった形で逆に利用されてしまうからです。買取店側がこのセリフを言う時は売りを急がしている以外の何物でもありません。
買取店側の言葉に細心の注意を払いましょう
買取店側は常に・・・
- 「できるだけ安く買い取りたい」
- 「なるべく早く買い取りたい」
と思っています。そのためには一部で詐欺師ではないかと思うようなセリフや作戦を取ってくることがありますので、電話やメールでのやり取りから実際の査定、売買契約、入金に至るまでの取引の間は、とにかく騙されないように誤魔化されないようにしなくてはいけません。それには買取店や営業マンの態度や言葉に細心の注意を払う必要があるでしょう。
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