ノート e-POWERは買い?凄さから弱さまで徹底解析
国産メーカーで、長くブームが続いているのはハイブリッドに代表される燃費がいいエコカーでしょう。
ガソリン代が高騰して、1L160円にもなった時は正直使用している車を軽自動車か燃費の良いハイブリッド車に買い替えようかと本気で悩んだイズムです^^
あれほど高騰したガソリン価格も最近ではすっかり落ち着いてきましたね。
しかし、いつまたガソリン代が急騰するか・・・。
輸入側の日本では、ガソリン価格が高騰する恐怖は拭うことは決してできません。
ガソリン価格は、中東情勢や世界的な投機から決定されているので、予測することは不可能なのです。
エコカーの中でも最も注目されている旬なエコカー
燃費が良い省エネ車といっても様々な車があります。
最初に思い浮かぶのがハイブリッド車でしょう。
ハイブリッド搭載モデルは、トヨタのプリウスやホンダ・インサイトほか各社からラインアップされていますね。
最近人気なのが、ホンダやトヨタから登場したダウンサイジングターボです。
ターボは排気量以上の馬力とトルクを得られる代わりに燃費が悪いと認識されてきましたが、最近登場したダウンサイジングターボは排気量をダウンした代わりにターボで補うものの燃費もそこそこいい!が売りになっています。
ホンダ・ステップワゴンやトヨタ・オーリスなどにラインアップされましたね。
マツダでは、燃料代がガソリンよりも安いクリーンディーゼルエンジン搭載車が多数ラインアップされています。
第3のエコカーと呼ばれる車ですね。
日産や三菱が特に力を入れているのがゼロエミッションと呼ばれている電気自動車。
昭和初期に電気自動車を国産で初登場させたのが、日産と合併した、たま自動車です。
そのためか、日産が電気自動車に賭ける思いはライバルメーカー以上のものがあります。
その電気自動車である日産リーフは、電気自動車の販売数世界1位の快挙を成し遂げたのも新しい記憶です。
そんな、日産が2016年末に新たに登場させたエコカー・ノートe-POWER。
ハイブリッドですが今までとは違うハイブリッドカー。
まぁ、簡単に説明すれば充電不要の電気自動車になります。
搭載されているガソリンエンジンは発電のみで、駆動は電気モーターとこの仕組みは電気自動車と同じです。
電気自動車はバッテリーの残量が減ってしまうと走行不能で充電の必要に迫られます。
しかし、発電機を積んでおり電池残量が少なくなってもガソリンエンジンで発電してくれるので、電気自動車のような面倒な充電を考えなくてもよいのは非常に便利です。
電気自動車なら、バッテリーの容量や充電設備の有無などを考え長距離ドライブに出かけなければいけません。
ノートe-POWERなら発電機を備えた電気自動車なので、ガソリンエンジンとまったく同じ感覚で長距離ドライブに使用することが出来るというのが大きな特徴です。
と、言うことでエコカーの中でも最も注目されている、ノートe-POWERに付いて徹底解析してみたいと思います。
電気自動車特有の加速力
実は、ガソリンエンジンよりも電気モーターのビックトルクによる加速性能の方が、格段に優れているというのはご存知ですか?。
出足のトルクがすぐれることから、冬道の圧雪路面でもFFでありながら苦も無く発進可能。
まぁ、FR駆動よりは冬道にいいかもしれないFFですが、時々滑りやすい路面で走り出せなくて悪戦苦闘することもたまにありますよね。
4WDでもないのに冬道もへっちゃらで走破してしまうのは、モーター駆動の特性によるアクセルを踏んだ瞬間からビックパワーが出る恩恵でしょう。
実は、イズムはこの記事を書くために、ノートe-POWERに上手いこと試乗出来無いものかと期待して久々に日産ディーラーに数年振りに訪れました。
そう、日産レッドステージで資料収集(カタログ)&実車観察、試乗を行って来たのです^^
資料収集することが出来、尚且つe-POWERの試乗まで出来たので気分は上々です。
ハイブリッド車の試乗も、カムリ・XV・インプレッサ・アクセラ・SAIと、結構な数を試乗。
イズムのハイブリッド車に対する感想を申しますと、走行中にアクセルを離すと唐突にエンジンストップしてしまいモーターのみの走行になる状態で違和感が凄く感じられます。
正直な話、低速走行時はモーター、そしてスピードが乗ってくるとエンジン走行に切り替わりアクセルオフにすると突然エンジンが止まってしまうのは、長年ガソリンエンジンを乗り続けてきた査定バカにとっては、いきなりエンジンが昇天(エンジンが故障)してしまったかのような気分になりました。(過去にあった嫌な悪夢を思い出させてくれるのです。笑)
まぁ、ハイブリッドのシステム上のエンジンストップなので心配する必要は全くないのですが、やはり強い違和感を拭うことは出来ません。
その点e-POWERは、ガソリンエンジンは発電機で駆動はモーターとなっているため、ハイブリッドがエンジンやモーター駆動に切り替わる違和感はまったくなく、走行感覚はまさにウルトラスムーズそのものです。
技術の日産が提唱する新たな省エネモデルは、ハイブリッドと電気自動車のまさに良いとこ取りのよくばりな省エネ車に仕上がっています。
そして、ガソリンエンジンは発電機のみの働きで、常に一定の回転数しか動かないためにエンジンの唸るようなノイズはまったく皆無ですので、静寂性も高いと言えるでしょう。
e-PWERの加速力は、驚きの2000ccクラスのNAガソリン車と同等の加速力を発揮します。
出力特性は、2000ccクラスのNAガソリン車が段階的に出力が上がって行くのに対して、モーター駆動のe-POWERはアクセルを踏んだ直後にパワー全開ですぐ最高出力を出して行き、ピックアップ性能にスゴク優れているのがよく分かりました。
このピックアップ性能を数値で表すならばトルクが分かりやすいでしょう。
数値的には、マツダ・アテンザの2500ccのガソリンエンジンの直4・DOHCと同じ出力です。
ノートはコンパクトカークラスなので、2クラス上の加速に加えピックアップのよさも加えると、車好きが運転しても満足度が大きな車と言えますね。
車内快適性のカギは遮音対策
快適な車は遮音性がすぐれていると言うのは紛れもない事実です。
高級車が快適なのはサスペンションの足回りにも有りますが、遮音性に優れているというのも重要なところでしょう。
一般的には、高級車には遮音性の対策が行われているので車内は実に静かです。
しかし、遮音対策費が限られるコンパクトカーは、ロードノイズなどの不快な音が車内に籠り、長時間ドライブなどでは、それが疲労となって蓄積されてしまいます。
e-POWERはモーター駆動ですので、エンジンの唸る音が皆無でスピードを上げてもエンジン音が高くなることはなく、発電用のガソリンエンジンは一定回転数なのでエンジン音が気になるということもありません。
しかも、ボディー自体も遮音材が惜しげもなく多く使われており、高級車と同じ遮音性の高い厚いガラスが使用されています。
静寂性は日産が公言する2クラス上を実現しているというのは、試乗して間違いないことは確認済みです^^
ハイブリッドもよりも静寂性に優れているとは言われていますが、それを遥かに超えていると言えるでしょう。
惜しいところとしては、内装がベースとなったノートと同じなのでチープ感はやはり拭えない所です。
内装がせめてワンクラス上で高級感あるものなら、さらに車内快適性が向上していたでしょう。
例えば、マツダ・CX-3やデミオのような高級&オシャレなものにしたなら、至高のモデルになったのは間違いありません。
エンジンで発電し電気で走るe-POWERの仕組みと燃費性能
ガソリンエンジンで発電しモーターで走るe-POWERは、機構的にはBMW・i3と同じです。
BMW・i3はレンジエクステンダーと呼ばれています。
しかし、日産ではレンジエクステンダーとあえて呼ばず、自ら充電して走る電気自動車「e-POWER」と呼びました。
ハイブリッドの一種「シリーズ式ハイブリッド」に分類されます。
仕組みは、発電用ガソリンエンジンで電気を発電して電動モーターで駆動しています。
蓄電用のバッテリーも搭載しているので、バッテリー容量があるときはモーターのみの走行も従来のハイブリッド車のように可能です。
燃費性能は、カタログ燃費で37.2km/L(JC08モード)。
トヨタのハイブリッド車アクアは33.8km/L(JC08モード)とライバルをかなり引き離しています。
営業マンから聞いた話だと、実燃費は約20km/L。
ガソリン仕様1200ccスーパーチャージャーのノートの実燃費は、約15Km/Lなのでそれに比べると高燃費と言えるかも知れませんが、アクアの実燃費が21km/L程度ですので、もう少し頑張って欲しいところです。
燃費効率が最も悪くなるのが高速走行
高速道路の走行性能は、ライバル以上の爽快な走りなのですが、燃費は1割ほど悪くなってしまいます。(営業マン談)
高速走行をすると電力をフル供給するために、ガソリンエンジンとバッテリーを使用することから電力に余裕がなくなってしまうのですね。
さらにライバルに比べると100kgも重い車重が災いしているのも事実です。
e-POWERのようなシリーズ式ハイブリッドの弱点は、スピードが高くなると効率が落ちること。
スピードの加減速を過度に行わないで、約80キロの巡航速度で穏やかに運転するのが燃費がよくなる運転と言えるでしょう。また、80kmオーバー時のパワー不足も否めません。
セレナにはプロパイロットがあるのに、クルーズコントロールすらないのが・・・残念
長距離運転が余儀なくされる高速道路走行に便利なのが、クルーズコントロールです。
ライバルのハイブリッド勢には設定のあるクルーズコントロールですが、なぜかe-POWERにはありません。
やはり従来のハイブリッドとシステムが違うので、クルーズコントロールの設定まで開発が間に合わなかったのかもしれませんね。
さらに、日産の先進的安全技術のプロパイロットの設定がないのも残念なところでしょうか。
まぁ、現段階のプロパイロットはあってもなくても、それほど運転には変わりないとか・・・。
しかし、先進的な自動運転システムのプロパイロットが選べるので、さらに安全が推進されてよいと思うのはイズムだけでしょうか?
クールズコントロールとプロパイロット搭載は、マイナーチェンジに搭載されるよう日産に期待したいところですね。
e-POWERは大容量バッテリーを必要としない独自のシステム
走行用バッテリーを大容量にすると、車内が狭くなってしまいます。
ここで、e-POWERが目指したのは、室内やカーゴルームなどガソリンエンジン搭載車と同じということ。
その結果、蓄電用バッテリーは小さくし、発電用ガソリンエンジンは余裕の排気量にしたのです。
世界一の販売台数を誇る電気自動車・リーフを開発販売する日産のノウハウが良く生かされていると言えますね。
加減速がワンペダルで可能
e-POWERは、減速時に充電するシステムになっており、走行モードはスイッチ式で、ノーマル・S(スポーツ)・ECOの3つです。
この走行モードによってエンジンブレーキのかかり方が変わって来ることになります。
S(スポーツ)とECOではエンジンブレーキがかなり効きますから、信号で停止する直前までエンジンブレーキのみでの走行が可能、すなわちアクセルペダルのワンペダルのみの走行が出来るようになっているのです。
状況に応じて変更できるノーマル・S・ECOモード
先ほどお伝えしたように、ボタン一つで3つの走行モードが選択可能なe-POWER。
ガソリンエンジン車から乗り換えても違和感なく運転できるのが、基本のノーマルモードです。
Sはスポーツ走行モードですので、加速はノーマル+αのパワー、そして減速は強くなります。
ガソリンエンジンに比べ随分強いエンジンブレーキとなるので驚く方もいるかも知れませんね。
また、バッテリーに貯められた電力の他に、発電用ガソリンエンジンからも直接電力がプラスされて鋭い加速力に当てられています。
ちなみに、スポーツ走行では燃費は悪くなるのは当たり前です。
そのためブレーキでの発電(回生発電)が強力なものにされることから、エンジンブレーキの利きが強くなるということですね。
燃費の良いECOは、ガソリンエンジンをなるべく休止させるために停車直前に停止時はエンジンストップが増えます。
発電用エンジンを動かすのを減らす変わりに、強力な発電を行うSと同じ回生発電に切り替わるので、同じようにエンジンブレーキの利きが強くなるということです。
SとECOのエンジンブレーキ(回生発電)が強くなるのは同じですが、根本的な意味合いが違って来ているということはお分かりいただけたかと。
こういったことを理解することで、高燃費走行をする技術が身に付いて行きます^^
ちなみに、減速中(エンジンブレーキ中)は安全のためから、ストップランプ(ブレーキランプ)が点灯するようになっているという特徴もありますが、ランプが付いて後続車に減速を知らせているということも注意しておきたいですね。
このエンジンブレーキによるブレーキランプの点灯は、後続車に「なんで、こんなところでブレーキ踏むんだよ!」と思われる可能性も^^;
回生発電によるブレーキは、トラックなど大型車を運転している方には、排気ブレーキと同じようなものと言えばわかりやすいでしょう。
感覚的には、排気ブレーキ以上のものがあり、スピードの加減速調整はまさにアクセルペダルのみ。
ブレーキは、本当に停止するときにちょっと踏み込むだけですので、ワンペダルで思いのままスピード調整をすることができます。
渋滞時やカーブの多い道路、スピード調整を頻繁に行う峠道などでワンペダル走行が可能というのは、大きく疲労を軽減できるのではないでしょうか。
グレードの違いとオススメグレード
ノートe-POWERは、2016年12月に登場。
グレードは、メダリスト・Xの2つで、日産のグレードでは高級で高品質なのがメダリストです。
日産の中堅セダンだったローレルに設定されていた懐かしいグレードで、歴代モデルに設定されていました。
日産にとっては、思い入れのあるグレードになります。
Xはベースグレードですが、基本的なところは変わりありません。
主に違っているところは室内インテリアの質感です。
やはり高級感や高品質が感じられるのはメダリストで、価格的にはベースグレードのXに対して28万円ほど高くなっています。
価格はXが約195万円でメダリストは約224万円です。
さらに、日産のスポーティグレードのニスモ仕様も有ります。
ノート・ニスモe-POWERの価格は、約245万円。
走りに特化したニスモ仕様ならではの専用足回りと、専用コンピューターでノーマルe-POWERと比べ異次元の走りに進化しています。
メダリストより20万円プラスでこれだけの専用装備は単体でアップして行くよりもかなりお得な値段です。
走りが好きならば、文句なしにニスモでしょう。
燃費や価格重視なら、ベースグレードのXがお勧め。
高品質を求めるならばやはりメダリストでしょう。
e-POWERが搭載される予定の車種と発売開始時期は?
トヨタやホンダに大きく差を付けられていたハイブリッド市場で、奇跡の挽回を果たした日産。
ハイブリッドカーは、やはり売れ筋のコンパクトカーでなくてはいけません。
最近常にトップの売り上げだったアクアやプリウスを抑え、サニー以来30年ぶりに月別販売トップをe-POWERによって勝ち取りました。
そんな日産独自のシステム式ハイブリッドe-POWERは、今後の搭載モデルの拡大が期待されます。
2016年8月に新型となったセレナ。
販売は好調ですが、ライバルにあるハイブリッドはなく簡易的なハイブリッド(マイルドハイブリッド)なため、ライバルに猛追するために好評なe-POWERが搭載されるようです。
登場は2017年夏から秋でしょうか。
さらに、若者に人気のあるコンパクトカー・キューブの新型にも搭載される予定だとか。
キューブe-POWERは、2018年夏ごろの予定になっています。
最近ブームになっているコンパクトSUVの先駆け的モデル・ジュークもニューモデルチェンジの噂が絶えません。
2017年6月登場の情報もあるのでe-POWER搭載車第2弾になります。
セレナとキューブそしてジュークを買い替えようと思っていられる方は、販売時期を要チェックした方がいいかもしれませんね。
販売好調のノートe-POWERですが、今後アクアやプリウスの猛追は避けることは出来ません。
その時に、どういった改良で乗り越えて行くのか期待したいところですね。
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